【冒険社プラコレ】
 武藤功樹社長インタビュー

現在のお仕事を志したキッカケを教えてください。

結婚式は、笑いや涙、あらゆる感動を老若男女が同じ空間で、同じ時に感じることができる、唯一無二のエンターテイメントであると、私たちは言語化しています。結婚式には、お二人の門出を彩るドレス、食事、お花といった各分野の最高品質のコンテンツで構成され、人生で最幸な瞬間を記憶に刻み、人生を豊かにする、世界で唯一の魔法のような体験ができるイベントです。
しかし、近年「なし婚」という言葉が一般化し、結婚式離れが加速しています。結婚式の本質的な価値が伝わりにくくなったこの時代において、この素晴らしい空間や文化、価値を日本から失わせてはいけないという強い決意のもと、創業しました。ブライダル業界は、現在、少子化や晩婚化の影響により厳しい環境にありますが、私たちはウェディングの価値を広め、この魔法を様々な形で身近に感じてもらえるような事業を展開することで、業界の市場を拡大できると考えています。

その方法の一つとして、私たちは最高峰のコンテンツを兼ね揃えている結婚式の中でも「ウェディングドレス」にフォーカスし、「ウェディングドレス×○○○」という事業を展開しています。
2015年のSNS黎明期からウェディングドレスの発信を開始し、現在ではブライダル業界で圧倒的No.1のフォロワー数を有するSNSアカウントを運営しています。また、ウェディングドレスを体感できるカフェを運営し、結婚式をより身近に感じてもらう体験を提供することで、結婚式を挙げるきっかけを増やしています。SNSとカフェというあらゆる角度から、ウェディングの価値を伝える努力を続けています。
なぜここまでウェディングにこだわるのか。それは、便利になりすぎた現代にこそ、本当に求められているのは「心の幸せ」を提供するエンターテイメントであり、人生において価値のある重要な役割を担うからです。ウェディングドレスは、見るだけで幸せな気持ちになれる特別な存在です。見るだけで幸せな気持ちになれるウェディングドレスを中心として、ウェディングという価値を結婚する人だけでなく、変わりのない日常にも、煌めく魔法にかかり、幸せを感じられる時間を、少しでも増やしていきたいと考えています。

企業名「冒険社プラコレ」と企業ロゴ、理念やビジョンに込めた想いを教えてください。

社名に「冒険社」と掲げた理由は、働くことにおいて、あらゆるワードを冒険的に置き換えることで、RPGをしているかのような、冒険漫画を読んでいるかのようなエンタメ性を感じながら働くことができる環境を作るためです。
船のアイコンや名刺には、「仲間を大切にし、今より広い世界や景色を見に行く冒険をし続けていこう！」という想いを表現しています。毎年、業績を更新するごとに船のアイコンに宝箱が増えたり、部署をキャラクター化した「プラモン」たちが進化したりと、社員たちも楽しみにしており、社員が自発的に、会社を大きくする事への関心を高め、あらゆる部分において自発的な経営へのエンゲージメントを高めています。

我々の目指すミッションは「自由な未来をつくる」こと。そのために、新しい価値を創造し続ける会社であること、そして、みんなでみんなの笑顔を叶えられる会社にすることの2つを経営理念としています。
仕事を冒険に置き換えるうえで最も大切なのは仲間、チームワークです。どんな荒波にも、困難も仲間となら乗り越えられる、そのために「困ったらすぐにブレスト」を合言葉に、あらゆる困難が立ちはだかったとしても、仲間と相談し助け合えば、必ず道が開ける冒険ができる！という文化が根付いていることが、そこに、新しい価値を生み出し続けられる仕組みがあると感じます。
新しい価値を創造するための文化や環境は前段で述べたとおりなのですが、我々の目指す自由の中には、働く環境のアップデートにも取り組んでいます。 その一例として、働き方の自由をテーマに、バーチャルオフィス『ViketTown』を自社開発し、その空間を本社として運用しています。目指す世界は、場所と時間の制限から解放される未来です。また、このツールの特徴として、自分をアバターに置き替えて働くことができ、その機能により、働くことにエンタメ性を加え、上下関係を打破し、社員同士のコミュニケーションを活性化が実現できていると感じます。

冒険社プラコレの詳しい事業内容や強みを教えてください。

我々の強みは、圧倒的なフォロワー数（2025年1月時点で250万以上）を持つSNSマーケティング力、行列ができるカフェを運営する企画力、最新のAI技術を取り入れたチャットサービス等を展開するIT技術力、この「SNS×リアル×IT」を全て社内の仲間たちで企画実行しているところです。
特に、マーケティング力に強みを持ち、SNSを活用した販促力や広告運用力、カスタマーと直接接点がある事でお客様な声をいちはやく取り入れられる市場調査からの商品開発力、それを効率よく生産性を高めることができるIT技術力、これらにより、新しい価値を作り、サービスの品質を高め続けられる組織力に自信を持っています。
例えば、業界で初めてチャットサービスを開始し、現在では、AIによるパーソナライズされた情報が届くように設計されています。また、SNSマーケティングの成功失敗事例が数値的に判断され、言語化でき仕組み化される『IG analytics』を自社開発も実施。このシステムで、様々なクライアントのSNSマーケティングを運用しているノウハウと自社サービスのSNSマーケティングをノウハウ共有し合う事、この仕組みを有することで、経験が掛け算式に増えていく仕組みがあり、競争が激しいSNSマーケティング業界でも、高い独自性がある差別化された商品設計ができています。

今まで苦労された経験、そこから学ばれたことを教えてください。

創業して最大の難関はコロナです。また、コロナ後の結婚に対する価値観の変化は、ブライダル業界に大きな打撃を与えています。コロナ禍により、結婚式場の倒産が相次ぎ、私たちの社員も半数以上がこの業界を離れていきました。今現在も順風満帆の業界ではありませんが、その一方で、このような状況下においても、冒険社プラコレは、2025年2月現在、過去最高の業績を大きく更新し、私の想像を超える成長を遂げています。

要因としては、SNS市場の拡大です。その市場の黎明期から、SNSマーケティングにいち早く取り組み、ノウハウを集積し、その分野に集中して組織化とシステム開発したことで、競合他社と比べて差別化され、優位な立ち位置にいる状況が要因の一つです。
また、ウェディングドレスの価値を信じ続けていることで、結婚式場を紹介するサービスから、ウェディングドレスの価値を様々な形で届けていく事業に進化しております。土日では必ず行列ができるDRESSY CAFEもこの信念から生み出されたサービスです。これらの経験から、外部環境が苦しい中でも、必ずどこかに光はある、それは、1つは、『技術の集中と選択をする事』2つめは、『信念をぶらさず得意分野を深掘りしていく事』で、世界が広がり、光へとつながる道がみつかる事を学びました。また、この時期を乗り越えた経験から、仲間たちが創造する新しい発想が生まれやすい環境をつくっていく事、それが経営側にとって一番大切な事だと感じています。

今後の目標やビジョンを教えてください。

結婚式のように、人生に煌めきを与える魔法を届けるブランドをつくる事です。 現在、私たちはブライダルメディアとSNSマーケティングを手がける会社ですが、カフェ事業から生まれた紅茶、お菓子、ウェディングドレスを中心に、店頭やECで販売し、海外市場へのサービス展開も視野に入れています。実際に、米国や香港ではすでに商材の販売実績を積み重ねています。
ハイブランドが現在取り組んでいるように、SNSマーケティングとリアルの接点を持つことができるカフェを活用したブランディング戦略を参考に、日本とハワイで6店舗ほど展開し、ブランド認知を拡大していくことを目指しています。
また、自社サービスのブランディングを通じて得た経験を蓄積し、SNSマーケティングの技術をさらに磨き続けることで、拡大する日本のSNS広告市場に適応し、この分野を中心に事業を拡大・成長をしていきます。 自社サービスとクライアントサービスのSNSマーケティングの技術を高めていく事で、会社を5年以内に年商100億円企業にします。