【株式会社ムジカ・チェレステ】
佐藤 智恵社長インタビュー
ソプラノ歌手・音楽プロデューサー。株式会社ムジカ・チェレステ代表取締役。
岡山県倉敷市出身。4歳からピアノを始め、水島少年少女合唱団で音楽に親しむ。岡山城東高校音楽系卒業。東京音楽大学卒業、同大学院科目等履修生(声楽)修了。東京二期会オペラ研修所本科修了。
オペラ、オペレッタ、ミュージカルを中心に、歌・踊り・演技を組み合わせた表現活動を展開。「ウエストサイドストーリー」マリア、「エリザベート」タイトルロール、「チャールダーシュの女王」シルヴァ、「Missシカゴ公爵」メアリー、「メリー・ウィドウ」ハンナ、「ラ・ボエーム」ミミ、「蝶々夫人」タイトルロールなどを演じる。2015年4月、ニューヨークのカーネギーホールに出演。同年、三越劇場「宮本武蔵外伝」にも出演。
NHK「おはよう日本」、テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」などに出演。千葉テレビ「ムジカ・チェレステと遊ぼう」のメインパーソナリティー、On Air TV「ときめきクレッシェンド」のメインMCを務めるなど、舞台以外でも活動してきた。
現在は「佐藤智恵ミュージック&ライフスタイルアカデミー」を主宰し、声楽・ボイストレーニング、ピアノなどの指導にも取り組む。音楽活動と並行して、提携先と連携した収益型ウェブメディアの運用支援など、ウェブマーケティング分野にも活動を広げている。
2026年、42歳で第一子を出産。子育てをしながら、故郷の倉敷を拠点に音楽・指導・事業活動を続けている。
私にとって最も大きな困難は、歌いたいのに歌えなくなったことです。
高校生の頃、宝塚受験へのストレスや学校生活での出来事などが重なり、心身のバランスを崩しました。声帯にも結節ができ、思うように歌えなくなりました。故郷の倉敷で2年ほど療養する時期もありました。
そうした中、由美かおるさんの本をきっかけに呼吸に関心を持ち、西野流呼吸法に出会いました。療養しながら呼吸法を続けることが、自分の身体と向き合い、少しずつ元気を取り戻していく支えになりました。
その後、東京音楽大学で声楽を学び、舞台に立ち、2015年にはカーネギーホールにも出演することができました。
この経験から、立ち止まる時期があっても、そこで人生が終わるわけではないと感じています。歌うことも経営することも、心と身体があってこそ。その思いが、今の活動の土台になっています。

「クラシック音楽をもっと身近に、もっと楽しく届けたい」。その思いが出発点です。
私はソプラノ歌手として、オペラやオペレッタだけでなく、ミュージカルや映画音楽など、さまざまな作品に取り組んできました。
歌に踊りや演技を組み合わせたり、公演を企画したりする中で、自分が出演するだけでなく、音楽を楽しんでいただく場そのものをつくりたいと思うようになりました。
2008年に始めた団体の活動をもとに、2014年に法人化しました。
演奏家としての視点と、企画・制作する側の視点。その両方を生かして、お客様と演奏家が出会い、心が動く時間をつくることを大切にしています。

クラシック音楽には、心を揺さぶる旋律や、笑いや涙のある物語など、たくさんの魅力があります。その魅力を、専門知識がない方にも自然に楽しんでいただきたいという思いを込めています。
「詳しくないから楽しめるかわからない」と感じている方にも、まずは「楽しかった」「また聴きたい」と思っていただきたいのです。
音楽そのものの質を大切にしながら、選曲や演出、トーク、踊りやお芝居など、届け方を工夫する。それが、私の考える「エンターテインメント・クラシック®」です。
初めてクラシック音楽に触れる方にとっても、音楽との新しい出会いになるような舞台をつくっていきたいと思っています。
私自身が演奏家であり、公演やイベントを企画・制作する立場でもあることです。
生演奏をご依頼くださるお客様の中には、「音楽を取り入れたいけれど、どんな楽器や曲が合うのかわからない」という方もいらっしゃいます。そうした段階から、ご希望や会場、予算、集まる方々に合わせて、一緒に内容を考えられることを大切にしています。
演奏者を手配するだけでなく、「その場でどのような時間を過ごしていただきたいか」まで考えて提案する。そのために、演奏家としての経験と、これまで培ってきたアーティストとのつながりを生かしています。
お客様の思いと、演奏家の魅力。その両方を理解して橋渡しできることが、私たちの強みだと考えています。

音楽を届けたい人と、音楽を必要としている人が、もっと出会いやすくなる可能性を感じています。
生演奏を依頼するには、誰に相談すればいいのか、費用はどのくらいかかるのかなど、初めての方にはわかりにくい部分があります。一方、演奏家にとっても、自分の魅力を伝え、活動の機会につなげることは大切な課題です。
アーティストマッチングサービス「エンタメ・ちょいす」では、こうした双方をつなぐ仕組みづくりに取り組んでいます。今後はAIも活用し、ご相談内容の整理やマッチング、見積もりなどの負担を減らしていきたいと考えています。
技術を活用することで、人が演奏や表現、お客様との対話に向き合える時間を増やす。そこに大きな可能性があると思っています。

大切にしているのは、「人の心を動かすこと」と「自分らしく、元気に生きること」です。
私自身、歌えない時期を経験したからこそ、歌えること、人と会えること、何かに挑戦できることを、当たり前だとは思っていません。
42歳で初めて母になり、74歳の夫と子育てをする中で、家族で元気に過ごせることの大切さも、あらためて感じています。
今は故郷の倉敷で、「スタジオ&サロン チェレステ倉敷」の準備も進めています。音楽に加えて、氣力健康呼吸法や若よもぎ蒸しを通じ、自分の心や身体に目を向ける時間を届けたいと思っています。
私の中では、これまでの経験から自然につながっている挑戦です。人が日々を楽しみ、次の一歩を踏み出す。そのきっかけになれることが、私自身の喜びでもあります。
公演や生演奏派遣に加えて、「エンタメ・ちょいす」やSNSなども活用し、これまで私たちの音楽を知らなかった方と出会う機会を増やしていきたいと考えています。
5年後に向けては、演奏を依頼する方にもアーティストにも使いやすい仕組みを育て、地域を問わず音楽を届けられる基盤をつくっていきたいと考えています。
そして、その先にある大きな夢が、「エンターテインメント・クラシック®」を楽しめる常設劇場です。
お客様が「ここに来れば楽しい時間を過ごせる」と思え、アーティストが継続して表現を磨ける場所をつくりたい。その実現に向けて、公演づくり、お客様との関係づくり、事業として続けていくための仕組みづくりを、一つずつ積み重ねていきたいと思っています。

私自身、一度は「もう歌えないかもしれない」と思う時期がありました。それでも、その後に音楽を学び、会社をつくり、たくさんの舞台に立ち、今は子育てをしながら新しい事業にも挑戦しています。
だからこそ、今うまくいっていないことがあっても、それだけで自分の可能性を決めなくていいと伝えたいです。休むことや、人の力を借りることも含めて、自分に合った進み方があると思います。
音楽の道を目指す方には、技術を磨くことと合わせて、「誰に、どんな時間を届けたいのか」を考えてみていただきたいです。その思いが、人との出会いや仕事につながっていくと感じています。
経営者の皆様とも、音楽を通じてできることを一緒に考えていけたら嬉しいです。人生は、何歳からでも新しいことを始められる。私自身も、その姿を見せられるよう歩み続けたいと思っています。

企業名 : 株式会社ムジカ・チェレステ
代表者 : 佐藤 智恵
所在地 : 岡山県倉敷市浜町1-14-23
設立 : 2014年5月8日
従業員数: 2名
事業内容: 音楽イベントの企画・制作、生演奏・アーティスト派遣、アーティストマッチングサービス運営、ライバープロデュース事業
URL : https://musica-celeste.com/
「エンタメ・ちょいす」:https://www.entame-choice.com/
佐藤智恵のオフィシャルサイト:https://www.sato-chie.com/
Instagram:https://www.instagram.com/