【サン食品株式会社】
加藤 三基男社長インタビュー
大学卒業後、将来中小企業である家業を継ぐことを見据えていました。だからこそ「一度きりの人生、まずは世界を知り、大企業で最高の経験を積みたい」と決意したのです。
入社したのは、当時世界シェア1位(約33%)を誇り、世界を席巻していたNEC(日本電気)の半導体マーケティング部門でした。世界を舞台に市場予測や商品開発に没頭した6年間は、刺激に満ちあふれ、当初の3年予定をあっという間に飛び越えてしまうほど情熱を注ぎ込んだ、かけがえのない時代となりました。
若い頃は十分にできていなかった父親への親孝行を果たしたいという思いが根底にありました。
しかし最大の引き金となったのは、大企業という組織の中で働く中で芽生えた、経営者としての強い渇望でした。「たとえ小さな会社であっても、自分自身で舵を取り、自らの決断と采配で未来を切り拓く仕事がしたい」という思いです。
言葉に出して自らを追い込む「有言実行」です。
「やります」と口にして自らを厳しい環境に置き、めまぐるしく変わる環境の中で泥臭くやり切ること。その覚悟と経験こそが、人を大きく成長させる揺るぎない糧となります。
「生き残る種とは、強いものでも大きいものでもなく、変化に対応できたものである」というダーウィンの進化論の教えです。激変する世界を生き抜くために、常に「変化を楽しむ」という熱い気持ちを胸に刻んで歩んでいます。
戦後の何もない食糧難の時代、私の祖父である初代が丁稚奉公で必死にこんにゃく作りを学び、生きるために立ち上がったのが始まりでした。その血と汗の歴史を受け継ぎ、私で3代目となります。
法人化の際、3つの企業が手を取り合って一つになった歴史と、暗闇を照らす「太陽(Sun)」のように自ら輝き続ける企業でありたいという、2つの切なる願いと誓いが込められています。
食品メーカーとして命ともいえる「安心・安全」そして「美味しい」は絶対に譲れない軸です。その不変の伝統と美味しさを守り抜く一方で、時代に合わせて果敢に変えていくべき革新部分を明確に見極め、両立させています。
家業に入る以上、夢や大きな目標を追いかけたいという強い信念がありました。
当時、海外ではほとんど知られていなかった一方で、1,200年以上前から日本で愛されてきたこんにゃくは「低カロリー・低糖質・豊かな食物繊維」を誇る奇跡の健康食材です。また、前職で感じたグローバルなダイナミズムも手伝い、「この素晴らしい日本の伝統食を世界中に広げたい」という野望が入社当時から胸に燃え上がっていました。

経営方針書の中の「10年後のありたい姿」で「果敢に挑戦し、世界で最も高い収益性を誇るこんにゃく関連企業を目指す」と宣言しています。
これは私腹を肥やすためではなく、社員が「昨日できなかった新しい挑戦をしたい」と手を挙げた時、潤沢な利益でその背中を全面的に押し、仕事の本当の「やりがい」を実感してもらえる会社であり続けるためです。
全国のスーパーマーケットへ向けたこんにゃく製品の圧倒的な大量生産と供給体制です。さらに、業界に先駆けて世界で最も厳格とされる食品安全認証「FSSC 22000」を取得した、圧倒的な品質管理体制が最大の武器です。

特定の職人に頼る「属人化」の完全排除です。誰が現場に立っても、いついかなる時も、安全で最高に美味しいこんにゃくが届くよう徹底的にマニュアル化を推し進め、品質を守り抜いています。
群馬県や栃木県など、国産のこんにゃく原料を100%使用。効率化できる部分は機械化を極めつつも、美味しさの根幹となる昔ながらの伝統製法へのこだわりは決して妥協しません。

社内で掲げる「あったらいいなを形にする」という情熱の発想です。
痛風に苦しみ「大好きな明太子が食べられない」と嘆く友人の切実な声を聞き、「こんにゃくで再現できれば、諦めていた食の喜びを取り戻せるはずだ」と立ち上がったことで生まれた感動の商品です。

時代の変化とともに食の使命は進化してきました。戦後の「お腹を満たす(食糧難)」から、高成長期の「健康や生活習慣病の予防」、そしてこれからは「地球環境の破壊や資源の枯渇への対応」へと突入しています。
畜肉産業が地球に与える重い負荷や、削られる水産資源の危機に対し、環境を守り抜く食のソリューションが強く求められています。
病気やダイエット、健康上の制限によって「食べたいものを諦めている人たち」の悲しみに寄り添うことです。低糖質・低カロリーのこんにゃく米やヌードルを通して、制約なく笑顔で食卓を囲める喜びを世界中に届けていきます。

これは単なるビジネスチャンスではなく、「やらなければ地球が壊れてしまう」という痛烈な使命感です。
これまでは、こんにゃくを肉や魚の代替として活用しようとしても、どうしてもこんにゃくの方が高価になってしまうという課題がありました。しかし、世界的な食料価格の高騰により、現在では肉や魚と同等、あるいはそれ以下の価格で提供できるケースも増えており、こんにゃくの可能性は大きく広がっています。
こんにゃくをそのまま売る時代は終わりました。1,200年にわたり培われてきた技術を凝縮させ、肉や魚、魚卵の「革新的な代替食品」として世界へ羽ばたかせることです。「あったらいいな」の驚きとともに、世界中の食文化を塗り替えていく大きな可能性を確信しています。
見せかけの売り方やアイデアだけの提案は、一瞬で真似され消えていくことを身をもって知っているからです。
血の滲むような開発で手に入れた「誰にも真似できない独自技術」こそが、真にお客様を幸せにし、会社の未来を永遠に照らし続ける強みとなるのです。
どんなに革命的な技術も、世界に知られなければ存在しないことと同じです。
模倣されるリスクと隣り合わせの緊張感の中で絶妙なバランスを取りながら、SNSなどを駆使して世界中に向けて感動的な価値を全力で発信していきます。
「絶対に守り抜くべき不変の伝統・安全」と「大胆に変えるべき革新」の線引きを明確に行うことです。そして経営者として、いかなる嵐が来ても折れない「圧倒的な持続力」と「変化をし続ける柔軟な適応力」を大切にしています。
与えられた作業をただ無難にこなすだけの人材では、この変化の時代に輝くことはできません。
製造、開発、営業……すべての現場において、自らリスクを取って新しい風を吹き込み、会社を劇的に変えていこうと情熱を燃やせる「挑戦者」を求めています。
経営に携わってきた35年間は、まさに苦難の連続であり、時には「会社を畳むべきか」と絶望の淵に立たされたこともありました。
しかしその度に胸の中で叫んできたのは「Never Give Up(絶対に諦めない)」の言葉です。「俺ならこの地獄を絶対に乗り越えられる」と強く信じ抜くことで、すべての困難を切り拓いてきました。
100年紡いできた「変わらない安心と美味しさ」の誇りを胸に抱きながら、時代に合わせて自らを果敢に「変え続ける覚悟」を持つことです。
地球と人類の未来にとって、絶対に不可欠なイノベーションだと確信しています。これからの3~5年で全力のアクセルを踏み込み、一気に世界中の食卓へと爆発的に普及させていきます。
「個人の健康を守ること」「地球環境の負荷を減らすこと」「枯渇する食糧資源を守ること」——持続可能な食文化を世界に提供し続けることです。これから先、時代が変わりどんな新たな課題が立ち塞がろうとも、変化を恐れない心で挑み続けていきます。

「こんなのあったらいいな」を叶え続け、「世界で最も高い収益性を誇るこんにゃく関連企業」へと登りつめます。
すべては、社員一人ひとりが自分の限界を超え、誇りとやりがいを持ってチャレンジできる最高の舞台を作り上げるためです。
サイバーエージェントの藤田氏が語った「洗面器の息止めゲームで、隣の奴が顔をあげるまで何がなんでも耐え抜く」という話に、深く心を揺さぶられました。
どんな夢や仕事にも必ず高い壁が立ち塞がります。その時こそ「俺ならできる、絶対に諦めない」と強い誇りを胸に耐え抜き、挑み続けてください。
諦めない強い意思さえあれば、あなたの目の前の未来は、必ず切り拓かれます。

企業名 : サン食品株式会社
代表者 : 加藤 三基男
所在地 : 名古屋市熱田区千年2-18-21
設立 : 1975年5月8日
従業員数: 40人
事業内容: こんにゃく、ところ天、ドライしらたき、乾燥こんにゃく米、無添加こんにゃく、無臭こんにゃくの製造及び卸
URL : http://www.e-konnyaku.com/