【株式会社traevo】
鈴木久夫社長インタビュー
株式会社traevoは「一般社団法人運輸デジタルビジネス協議会(TDBC)」における運輸業界の標準化、効率化、DXを目指すワーキンググループ活動から、2022年1月にTDBCの子会社(事業執行会社)として設立されました。
物流は長い間、社会構造を背景に個別最適とアナログ作業で成り立ってきました。
荷主は荷主の最適、運送会社は運送会社の最適。それぞれが効率を追求すること自体は間違っていませんが、今、深刻な人手不足、労働時間の規制、コスト高騰、2024年問題と言われているように、構造的な課題が深刻化しており今までのやり方では限界が来ています。
TDBCの理念である運輸業界への貢献と、TDBCに参加されワーキンググループで活動している会員各位の業界改善への思いを実現するため、代表として株式会社traevoの事業を運営することになりました。
利益優先ではなく、物流現場の荷主企業や物流事業者の皆さんの想いを形にして、私たちが預かり社会実装して業界に、世の中に拡げる。この想いと理念が一般的なベンダー(販売業者)と大きく異なる点です。
ソフトウェア企業が利益追求だけで事業を進めると、どうしても従来型の個々の最適化になります。ある会社は使っているけれど、別の会社では使えない。その結果、会社間の情報連携ができないことから手間が増え使えない。そうすると、業界全体の効率化にはつながりません。
物流業界は、98%が中小規模の事業者とも言われています。
そうした企業にも、過度な投資負担なくIT、デジタルの恩恵が届かなければ、本当の意味で業界は変わりません。
当社では、業界全体で利用でき、利用者が負担とならないサービスを目指しています。
traevoでは2つのサービスを提供していますが、一つは異なるメーカのデジタコ(デジタルタコグラフ)や動態管理アプリと連携しトラックの状況や様々な地点で荷待ち・荷役時間の把握ができる「traevo Platform」です。
もう一つは共同輸配送相手の探索サービス「traevo noWa」を提供しています。
いずれもデジタコメーカの制限がない、もしくは共配相手として業種や会社規模の大小の制限がなくスムーズに連携ができるなど、情報連携の垣根を小さくすることで使いやすくすることを特徴としています。

IT化が最も遅れている業界の一つが物流業界であり、いろいろな場面でのデジタル化による支援が必要と考えています。
いっぽう業界標準の規格がないことと、多重下請構造によって会社間をまたがるデータ連携が必要であるにもかかわらず小規模な会社ではIT投資が後回しになる傾向が強いため、業務のDXが難しい現実があります。
そんな中、行政は業界構造を変革するべく、2025年4月に施行された「新物流2法」、「中小受託取引適正化法 」により多重下請け構造にメスを入れはじめました。
こういった法改正に賛否はありつつも、私は業界構造を変革するものと期待しています。
人手不足が深刻化する中、従来通りのやり方と意識では成長が見込めない状況にあり、私も焦燥感を抱いておりますが、TDBCで作られた仕組みの展開は業界をより良く変えるためのものと考えています。
「悪しき商習慣」を変えるのが今。
物流業界の皆様にとってのチャンスだと捉えています。
「荷待ち時間を減らそう」と言われますが、実態としては、メーカーと流通の間の出荷、納品時間のバッファを物流現場が担ってきた面があります。荷主・着荷主の都合により現場で待たされるためドライバーの労働時間が長くなっているといった図式があります。
出荷側は早く出したい。受け取り側は指定時間に受け取りたい。
そのしわ寄せを、ドライバーや物流会社が受け続けてきた。
今でも商流の手続きは大半が電話やFAXによるやり取りでした。しかし今回の法改正と行政指導によって契約の明文化、電子化が義務化されました。
これからの1、2年で「新物流2法」が浸透すれば、物流の構造改革が起きます。
反対に、構造改革に向けて今まで通りの仕事はできなくなると言えます。
構造改革に向けて仕事のスタイル、意識が変わり3年後には全く違う業界になっていると考えています。そのために、運輸現場の方に寄り添ったサービスと業務効率化の手法を広めています。
活動を推進する上で挫けそうな時もあります。
その時は一緒に仕組みを立ち上げてご協力もいただいている荷主さんや物流業界の方々の顔を思い浮かべ、モチベーションを維持しています。「へこたれていられないな」との気持ちになり皆さんの存在が非常に後押しとなっています。
プライベートでは釣りが趣味で自然にふれることでリフレッシュしバランスを保つよう過ごしています。

企業名 : 株式会社traevo
代表者 : 鈴木 久夫
所在地 : 東京都港区六本木三丁目2番1号 六本木グランドタワー
設立 : 2022年1月7日
事業内容: 動態管理プラットフォームサービスの開発・運営
URL : https://traevo.jp/