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【FUMMY REFACE】
前田 文代表インタビュー

【FUMMY REFACE】<br>前田 文代表インタビュー

兵庫県出身。30歳で独立し、2015年にスキンケアブランド「FUMMY REFACE」を創業。ブランド代表として化粧品の企画・開発を手掛けるほか、美容研究家としてスキンケアや化粧品成分に関する情報をSNSやYouTubeなどで発信。美容インフルエンサーとしても活動し、美容業界における情報発信と商品開発の両面から、美しさを追求している。

美容に興味を持たれたきっかけや、美容研究家として活動を始められた経緯を教えてください。

トランスジェンダー女性として、幼い頃から「もっと可愛くなりたい」「自分らしく美しくありたい」という思いが強くありました。
小学生の頃は可愛くなりたいという純粋な憧れから、中学・高校時代には、より美しくありたい、自分に自信を持ちたいという気持ちへと変わっていきました。そこから、スキンケアやメイクに自然とのめり込んでいきました。

一方で、思春期には肌荒れやニキビにも悩みました。
肌荒れが起きると、「どうすれば改善できるのか」と考え、ニキビ用の薬を使うだけでなく、皮脂やアクネ菌、成分と肌との関係まで調べるようになりました。市販の化粧品を試す中で、肌に合わず、かえって状態が不安定になった経験もあります。

だからこそ、良いと言われるものをただ増やすのではなく、自分の肌に本当に必要なものを見極めることの大切さを学びました。成分を深く調べ、試作を重ねる中で自分の肌に変化を感じられた時の喜びが、美容をより深く追求する原動力になりました。

やがて、「自分が心から納得して使いたいものをつくり、同じように悩む方にも届けたい」と考えるようになりました。
その思いが、将来は自分の美容ブランドを立ち上げたいという夢につながり、現在の情報発信やFUMMY REFACEのものづくりの原点になっています。

FUMMY REFACEが創業された経緯と、ブランド立ち上げに込めた想いを教えてください。

もともとは、自分の肌のために試作を重ねていました。
成分を調べることが楽しくなり、いわゆる「美容成分オタク」のように、自分の肌に必要だと思う成分を考え、配合を工夫する日々でした。肌がなめらかになり、状態が整っていく実感を得られたことが、何より嬉しかったです。

大きな転機は、知人から「何の化粧品を使っているの?」と聞かれたことでした。
自分で試作しているものだと伝えると、「使ってみたい」と言っていただきました。個人的に試作していたものだったため、発売には慎重な気持ちもありましたが、使った知人に喜んでいただき、「これは発売した方がいい」と言われたことが、背中を押してくれました。

それまで自分のためにつくっていたスキンケアを、同じように肌に悩む方にも届けたい。その思いが強くなり、30歳を迎える2015年にFUMMY REFACEの発売を決意しました
そこに至るまでの数年間は、信頼できる製造会社を探し、化粧品成分やものづくりについて徹底的に学びました。

当時は不安よりも、ブランドを形にしていくワクワク感の方が大きかったです。若さゆえの勢いもあったのかもしれませんが、前へ進むことがただ楽しく、夢中で走り続けた20代だったと思います。

FUMMY REFACEイメージ3

ブランド名「FUMMY REFACE」に込めた意味や、ブランドコンセプトについて教えてください。

「FUMMY」は、美容研究家として活動する際の愛称である「フミィ」をアルファベットで表したものです。当時、職場の方から「Mを二つ重ねた方が可愛くて、おしゃれに見える」と言われ、確かにその通りだと思い、この表記にしました。

また、FUMMYには、Feminine、Unique、Moisture、Mind、Yourselfという言葉も重ねています。
「美しさ・個性・うるおい・心・あなたらしさ」を大切にするという意味です。美容もスキンケアも、誰かの基準に合わせるためではなく、自分らしさを大切にしながら楽しんでほしい。その思いを、ブランド名に込めています。

「REFACE」は、家が古くなればリフォームするように、年齢を重ねる顔にも日々の丁寧なケアを重ねていく、という発想から生まれた造語です。顔を「リフェイス」するように、自分の肌と向き合い、より好きになっていく。
そのためのブランドでありたいと考えています。この言葉自体は、20代前半頃から温めていました。

FUMMY REFACEでは、毎日のスキンケアが負担ではなく、楽しみになることを大切にしています。
続けることに意味があるからこそ、シンプルなケアでありながら、先進的な美容成分にもこだわる。さらに、手に取るたびに気分が上がるような容器デザインにも力を入れています。
美しくありたいという向上心を持ち、自分の肌に真剣に向き合う方に選んでいただけるブランドを目指しています。

オールインワン化粧品「クリスタルリフト」の開発において、特にこだわっているポイントを教えてください。

オールインワン化粧品「クリスタルリフト」は、FUMMY REFACEで最初に発売した看板商品であり、もともとは私自身が使うために試作していたスキンケアが原点です。

化粧水・乳液・美容液・クリームを一つにまとめながら、それだけでもしっかりとうるおいを保ち、年齢に応じた肌ケアにも取り組めるものをつくりたいと考えました。工程はシンプルでも、処方は妥協しないことが大きなこだわりです。

特に取り入れたかったのが、高い保水性で注目されるプロテオグリカンです。
以前は非常に高価で扱いにくい成分でしたが、技術の進化によって製品に取り入れられるようになりました。今でも貴重な成分だからこそ、惜しまず配合し、毎日使いたくなる処方を追求しています。

市販のアイテムをいろいろ試しても物足りなさを感じていた自分自身の経験があるからこそ、クリスタルリフトは、スキンケア選びで迷ってきた方や、何品もそろえても続かなかった方に届けたい商品です。シンプルに続けながら、美しさを大切にしたい方に寄り添える存在でありたいと思っています。

FUMMY REFACEイメージ1

「シンプルなスキンケア」という考え方を大切にされていますが、その背景や魅力について教えてください。

学生の頃は、化粧水・乳液・美容液・クリームと、何種類ものアイテムをそろえて使っていました。最初は「頑張ってきれいになろう」と思うのですが、工程が多いと続かなくなってしまいます。さらに、良かれと思って重ねていたケアで、かえって肌の状態が不安定になったこともありました。

皮膚科で相談した際に、肌に与えすぎることが負担になり、肌荒れにつながる場合もあると知りました。
実際にケアを減らしていくと、肌の状態が整っていった経験から、私にとって大切なのは「たくさん使うこと」ではなく、必要な保湿をシンプルに続けることだと気づきました。
それが、オールインワン化粧品に興味を持ったきっかけでもあります。

シンプルなスキンケアは、毎日の貴重な時間や手間を減らし、アイテムを増やしすぎない分、経済的な負担も抑えられます。
そして何より、無理なく習慣にできることが大きな魅力です。必要なケアをきちんと続けることで得られる、肌の変化や喜びを、より多くの方に感じていただきたいと思っています。

これまでにお客様からいただいた声の中で、特に印象に残っているエピソードを教えてください。

特に印象に残っているのは、看板商品の「クリスタルリフト」を使ってくださったお客様から、SNSを通じて直接いただく声です。
「いろいろ試しても乾燥による悩みが解消されなかったけれど、これを使うとうるおいが続くように感じた」「肌に自信が持てるようになった」といった言葉を、リアルタイムで届けていただけることがあります。

自分が悩み、試作を重ねてつくった商品が、誰かの日常や気持ちを少しでも前向きにできているのだと実感できる瞬間は、何より嬉しいです。その一つひとつの声が、次もより良いものを届けたいという日々の活力になっています。

また、ある女性俳優の方から、商品を愛用しているという手書きのお手紙をいただいたこともありました。広告契約などのご事情から公に紹介することは難しいなかで、それでも商品への思いを丁寧に伝えてくださったことに、深い感謝を感じました。

また、大物YouTuberのはじめしゃちょーさんがFUMMY REFACEを使ってくださっていたことも、すごく嬉しかった出来事です。
YouTubeでご自身で購入されたことを公言してくださり、後からファンの方に「ライブ配信でもフミィさんのことを言ってたよ!」と教えていただきました。いろんな方に使っていただけていることを実感して、「もっと頑張らなきゃ」と思いました。
お客様からいただく声は、私の向上心を日々アップさせてくれる大きな力です。

SNS総フォロワー約5万人を抱える美容研究家として、情報発信で意識していることを教えてください。

私は2015年に、FUMMY REFACEというスキンケアブランドを広げるため、美容研究家フミィとしてSNSを始めました
当時はまだ「インフルエンサー」という言葉や職業も今ほど一般的ではなく、企業がSNSで商品の背景まで発信することも、あまり多くなかった時代だったと思います。

どれだけ良い商品をつくっても、無名のブランドだと「得体の知れないスキンケアブランド」と思われてしまうかもしれない。自分が消費者ならそう思うだろうと考え、開発者である私自身が表に出て、ブランドの中身を見ていただこうと思いました。

YouTubeや、現在のXである当時のTwitterを通じて、成分のことや商品の発売情報を、できるだけ丁寧に、時にはコミカルに発信してきました。見てくださる方には親近感を持っていただき、楽しみながら美容と向き合ってほしいと思っています。

当時は、男性が美容に取り組むことに今ほど理解がある時代ではありませんでした。
それでもこの11年で、男性がスキンケアをしたり、日傘をさしたりすることも自然になり、時代は本当に変わったと感じます。
以前、YouTubeで「これからは男性が日傘をさす時代」と話した記憶がありますが、今では当たり前の光景になりました。もちろん、当時より暑くなったこともあるかもしれませんが(笑)。

FUMMY REFACEイメージ2

AIやSNSの発展により、美容業界や消費者行動はどのように変化していくとお考えですか。

AIやSNSの発展によって、美容情報はこれまで以上に手軽に、瞬時に手に入る時代になっていくと思います。
私は、将来的にスマートフォンという形そのものはなくなると考えています。小さな画面を手で操作して情報を得る現在のスタイルは、サングラス型・ゴーグル型、さらにはレンズ型の端末へと置き換わっていくはずです。
さらに、検索することそのもののスタイルもなくなり、AIエージェントが一人ひとりの状況や思考、データをもとに、必要な情報や商品を瞬時に提案してくれる時代になると考えています。

AIも、AGI、さらにその先のASIへと高度化していくことで、一人ひとりの肌状態や生活習慣に合わせた情報を、より的確に提案できるようになるのではないでしょうか。
例えば、肌状態を分析し、その方に合うスキンケアアイテムや成分、使う頻度の目安まで提案してくれる。そうしたテクノロジーと美容を組み合わせた、リアルタイムなAI美容の時代が来ると思っています。

私自身は、美容とメタバースを融合させ、自宅にいながら店舗にいるような体験ができる場を実現したいと考えています。
また、美容研究家フミィとしての発信もさらに大切にしたいです。より多くの方へ情報を届けるために「AIフミィ」を誕生させ、デジタル社会に合った新しい発信方法にも挑戦していきたいと思っています。

すでに一部ではAIを活用した発信も取り入れており、これからはリアルとAIを融合させながら、商品も情報発信も時代に合わせてアップデートしていきたいです。そんな中でもAIに選ばれ、お客様にも信頼していただける、魅力あるスキンケアブランドを目指していきます。

トランスジェンダーとしてご自身らしく生きる中で、大切にされてきた価値観や信念を教えてください。

自分らしく生きるために大切にしてきたのは、たった一度の人生だからこそ、後悔しないように自分がやりたいことをやる、という考え方です。失敗することがあっても、やらなかった後悔の方が大きいと思っています。

続けていれば、必ず分かってくれる方はいます。
たとえ1,000人に理解してもらえなくても、10人に分かってもらえたらいい。以前はみんなに分かってもらいたいと思って苦しくなることもありましたが、今は「私は私、人は人」と考えられるようになりました。
さまざまな考え方や個性があること自体を、自然に受け止められるようになったと思います。

私は、トランスジェンダーであることを必要以上に強く発信したいとは考えていません。
聞かれたらきちんとお答えしますが、それだけを特別なものとして扱うのではなく、一人の人として自然にそこにいられることが、本当の多様性ではないかと思っています。
誰もが自分を偽りすぎず、無理のない形で生きられる社会が理想です。

多様性は、誰かに同じ考え方を強要することではありません
お互いにすべてを理解できなくても、その人の生き方や存在を必要以上に否定しないことだと思います。環境や事情は一人ひとり違うので、答えを急がなくていいと思います。

私自身も迷ったり、悩んだりしながらここまで来ました。
今すぐ前向きになれない時があっても、自分を責めすぎず、安心できる人や場所を少しずつ見つけていけたらいい。私も同じように迷いながら生きてきた一人として、これからも誰かの気持ちにそっと寄り添える発信をしていきたいと思っています。

これまでに直面された困難や葛藤、それらをどのように乗り越えてこられたかを教えてください。

正直に言うと、FUMMY REFACEのスタートはとても運が良かったと思います。
SNSでの発信が大きく広がり、商品が売り切れになるほどの反響をいただきました。本来は少しずつ下積みを重ねながらブランドを育てていくつもりだったので、嬉しい反面、急な出来事に気持ちが追いつかず、言葉にできない戸惑いもありました。

SNSをきっかけに発信を強化し、顔出しで活動するようになると、一部では誹謗中傷も受けました。
当時は現在ほどSNS上のトラブルに対する法整備や理解も進んでおらず、理不尽な中傷や自宅に悪質な手紙が届き、警察に相談したこともあります。購入履歴が確認できない方から、商品を使うと肌荒れを起こすといった内容の悪質ないたずらレビューを大量に投稿されたこともありました。

SNSでブランドを発信すること自体に前例が少ない時代で、相談できる人も、これからどうなるかの見本もない。不安の中で、一度立ち止まった時期もありました。

それでも、お客様に商品を届けることは諦めたくありませんでした。
新製品の企画にも力を入れようとしていた矢先、今度はコロナ禍で売上が大きく落ち込みました。幸い、美容研究家としての発信や仕事も続けていたことで、何とか乗り越えることができました。美容が好きで、発信を続けてきて本当に良かったと思った出来事です。

FUMMY REFACEは2025年10月にブランド誕生10年を迎え、現在は10周年イヤーの真っ最中です。
商品も時代に合わせて成分を追加し、アップデートを重ねています。10年を超えて愛していただけるブランドになれるとは、当時は想像していませんでしたし、私自身もこれほど長く美容を発信し続けるとは思っていませんでした。それだけ美容が好きなのだと思います。

今年41歳になりましたが、美容家としては、まだまだ学び続け、アップデートしていきたいです。
長く続けることは簡単ではありませんが、続けてきた経験そのものが信頼や説得力になると学びました。これからも、愛されるスキンケアブランドを育てながら、説得力のある美容研究家として発信を続けていきたいと思っています。

FUMMY REFACEロゴ

企業概要

事業名 : FUMMY REFACE

代表者 : 前田 文(美容研究家フミィ)

所在地 : 兵庫県

創業  : 2015年

事業内容:
・スキンケアブランド「FUMMY REFACE」の企画・運営
・化粧品・スキンケア商品の企画・開発・販売
・ECサイト(公式オンラインショップ)の運営
・美容に関する情報発信事業(SNS・YouTube・Webメディア等)
・美容分野における広告・PR・商品監修・メディア出演事業

URL  : https://www.fummyreface.com/

YouTube:美容研究家フミィ「BEAUTY CHANNEL」

 

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