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【株式会社KeyHolder】
企業インタビュー

【株式会社KeyHolder】<br>企業インタビュー

KeyHolderの詳しい事業内容を一言でお願いします。

アイドルグループやタレント・俳優等のIPコンテンツの管理・運営のほか、映像制作、広告代理店業、物流事業などを束ねる、総合エンターテインメント系事業グループの持株会社です。

KeyHolderは現在どのような役割を担う企業グループなのか、全体像を教えてください。

エンタメIP・映像・広告・デジタル広告などの各事業を束ね、経営指導を行うことで、グループ全体のコンテンツの価値を高めて収益化することが、私たちの役割です。

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エンターテインメント、映像制作、広告、物流など多角的な事業を展開されていますが、それぞれの事業領域について教えてください。

グループ全体で、以下の5つの事業領域を展開しています。

【総合エンターテインメント事業】

  • タレント・俳優およびアイドル等の芸能プロダクション運営・管理
  • イベントの企画・運営、イベントスペースや劇場の運営・管理
  • ゲームアプリの企画・開発・運営 など

【映像制作事業】

  • 各種映像コンテンツの企画・制作
  • 映像制作スタッフの養成および派遣
  • 劇場公開映画の配給 など

【広告代理店事業】

  • タレント・アーティスト等のキャスティング
  • デジタル広告およびプロモーションの企画・開発
  • インターネット広告・インターネットメディア事業 など

【物流事業】

  • 全国各地に物流ネットワークを展開する運送事業
  • アミューズメント機器・一般貨物の保管・倉庫事業 など

【その他事業】

  • レストランの管理・運営
  • コンビニや宿泊施設の管理・運営 など

KeyHolderの最大の強みや、他社にはない独自性はどこにあるとお考えですか。

当社グループの最大の強みは、IP(Intellectual Properties=楽曲やアーティスト・タレント、映像作品、ゲーム、キャラクター等の知的財産)の管理・運営からイベント開催までを展開する「総合エンターテインメント事業」、地上波向けバラエティ番組からテレビドラマなどの映像制作・映画製作委員会への参画・配給などを行う「映像制作事業」、タレント・アーティスト等のキャスティングからYouTube動画広告の管理・運用までを担う「広告代理店事業」、全国への配送ルートを擁する運送事業やアミューズメント機器を中心とした倉庫事業などの「物流事業」——これらIPの保持からエンターテインメントに関わる多様なマネタイズポイントを、同一グループ傘下で展開していることにあります。

これにより、複数の事業子会社が同一の案件を役割分担しながら受注できるなど、柔軟性と拡張性に富んだ事業運営が可能となっています。

各種IPの保有・運営から映像制作、広告企画、物流までをグループ内で一貫して展開できる体制には、どのような強みがありますか。

一つの案件に対して多様なマネタイズを持つことから、外部リソースを使わずグループ内で完結できるケースが多く、受注から納品までのスピードアップが図れます。また、案件情報がグループ内だけで共有されるため、秘匿性が高く、情報管理もしやすい。収益面でのメリットも大きいと考えています。

社名「KeyHolder」に込められた想いや、企業名の由来について教えてください。

当社を支え応援してくださるあらゆるステークホルダー(株主様、お客様、従業員等)の心と、様々な業種・業態を展開する各企業を、当社にとって重要な”鍵=Key”であると捉え、それぞれをしっかりと”掴む=Hold”することで、多様な事業展開を図り、革新的かつ持続的に成長する魅力的な企業グループを目指したい——そのような想いから、「株式会社KeyHolder」という商号にいたしました。

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グループポリシーである「豊かさの創造」には、どのような理念が込められているのでしょうか。

当社グループが扱うコンテンツは、いわゆる「趣味」や「趣向」といった余暇産業分野に属しており、エンドユーザーの余剰資産を活用いただくことが収益モデルの基本です。余暇産業は、生活において人々がお金をかける優先度で最初に削られやすい産業とも言われています。

しかしながら、余暇産業には楽しみや癒しの機会を提供し、人々の健康的な暮らしを支える重要な役割があります。コロナ禍のような生活環境の急激な変化においても、その役割が生活に欠かせないものであることは証明されました。

そういった観点から、人々の生活全般における豊かさ——生活の質の向上や満足度への貢献——を創造することは、持続可能な未来社会を築く上でも重要な役割(パーツ)を担っていると考えています。その実現への想いが、「豊かさの創造」という言葉に込められています。

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理念やビジョンに込めた想いと、具体的な取り組み内容を教えてください。

当社グループでは、以下の3つをグループ行動理念として掲げています。

  • 社員一人ひとりが高い倫理観のもと、グループ価値向上に向け誠実に取り組みます
  • 高い志を持ち、常にチャレンジ精神をもって果敢に行動します
  • 時代の変化を捉えた商品・サービスの提供を通じて、社会に貢献します

これらの理念のもと、新たなIPの創出に向けた企画・開発やオーディションの実施、グローバルなパートナーシップを通じた「世界基準のコンテンツ制作」にも取り組んでいます。

「誠実さ」「挑戦」「社会貢献」という行動理念は、日々の事業運営にどのように反映されていますか。

企画・立案においては、エンドユーザーが求める水準に見合っているかを検証することを大切にしています。また、特定のIPについては、経営層がそのファンと直接対話し、意見交換を行う場を設けるなど、ユーザーの声を経営に取り入れながら事業運営を行っている分野もあります。

これまで数々のM&Aを通じて成長されてきましたが、事業拡大において大切にされてきた考え方を教えてください。

当社グループのIPコンテンツは、いわゆる生身の「人」が商品であり、それを管理するのもまた「人」です。信頼関係と緊密な人間関係によって成り立っているビジネスだと考えています。

M&Aといっても、取り込む内容や方法はその都度検討が必要です。基本的には従来のやり方と人材(従業員)を尊重し、継続的な事業運営を維持しながら、双方が成長できる最善の方法を見つけて実行することを心がけています。経営権を敵対的に奪うのではなく、既存の経営層にも原則として続投いただける枠組みを採用しています。

その結果、グループ参画後に戦略的な組織再編で解散した会社を除けば、現時点でグループを離脱した会社は「ゼロ」です。

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グループ会社が多数ある中で、各社の強みを活かしながらシナジーを生み出すために意識されていることは何ですか。

各社のやり方を尊重し、基本的には既存の経営層に運営を委ねるスタイルを採っています。その事業のことは、その道のプロに任せるのが最善だと考えているからです。

その上で、ホールディングスの役員(執行役員含む)が各社の取締役や代表として着任し、経営状況を常に把握することで、グループ各社の横の連携を強化することを意識しています。

「新たな独自IPコンテンツの創出」に向けて、現在注力されている取り組みを教えてください。

【総合エンターテインメント事業】

当社グループの芸能事務所・レーベル「bijoux(ビジュー)」は、3月から7月にかけて「bijoux 新人発掘オーディション 2026 supported by KeyHolder Group/サイバーエージェントグループ」を開催しております。株式会社サイバーエージェントと連携し、同オーディションを全面的にバックアップしています。

今回の大きなポイントは、グランプリ受賞者に映画出演権が確約されていることです。
サイバーエージェントの連結子会社である株式会社BABEL LABELに所属し、日本アカデミー賞で多数の賞を受賞した映画『正体』やNetflixシリーズ『イクサガミ』を手がけた映画監督・プロデューサーの藤井道人氏がプロデュースし、BABEL LABELが制作する新作映画への出演が確約されています。
グランプリ以外の受賞者にも副賞を用意しており、より多くの俳優の”原石”を発掘することを目指した取り組みです。

【映像制作事業】

映像制作事業を担う株式会社UNITED PRODUCTIONS(UP)では、「グローバル基準のIPコンテンツの創出」を掲げています。

その一環として、米国に本社を構え、アニメ・映画・音楽・アート・イベントなど多様な日本IPの海外展開を手がけるAIM Entertainment Inc.(本社:米国ロサンゼルス)と、UPとして初となるグローバルパートナーシップを締結。UPが長期的な成長戦略として掲げる「コンテンツの国際化・海外進出」の実現に向けた活動を開始しています。

また、UPの子会社であるTOKYO ROCK STUDIO株式会社は、世界トップクラスのプロダクションサービス会社による厳選コミュニティ「Production Service Network(PSN)社」(米国)に、日本唯一のメンバーとして選定されました。
PSNは世界50の異なる地域でそれぞれ1社のみを独占的にパートナーとして迎えており、このネットワークを通じて100カ国以上で撮影・美術・衣装など制作実務に関わる包括的な「ビロー・ザ・ライン」サービスを提供しています。これにより、PSNを通じて世界中の制作プロデューサーへの認知度を高め、日本への撮影誘致を加速させるとともに、日本全体のラインプロダクションの底上げにも貢献していきます。

映像制作分野において、グローバル基準のコンテンツ創出を掲げられていますが、今後の展望を教えてください。

現在、特に注力しているのが「世界基準のホラーコンテンツの創出」です。

2024年3月、ホラー専門のクリエイティブカンパニーである株式会社闇とUPが資本業務提携を締結しました。
「ホラー」は国や言語を問わず楽しめる人気ジャンルであり、海外コンテンツ市場に向けて、日本発の新しい「怖くて楽しい」ホラーエンターテインメントの展開を目指しています。
さらに直近では、株式会社KADOKAWAが主催するホラー映画特化のコンペティション「日本ホラー映画大賞」への共催・出資も決定しました。
同コンペティションからは、米ローリングストーン誌の「2025年ベスト映画20」に邦画として唯一ランクインした『みなに幸あれ』の下津優太監督をはじめ、『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』の近藤亮太監督、『夏の午後、おるすばんをしているの』の片桐絵梨子監督など、世界水準の優秀なクリエイターが輩出されています。

私たちは「ホラー」を、時代や世代を問わない、日本が誇るポップカルチャーと捉えています。
文学・落語・講談・歌舞伎・能・さらには絵画としての幽霊画など、日本の文化や芸術は古くから「恐怖」を巧みに取り入れてきました。その流れが現代では『ジャパンホラー映画』として世界的なムーブメントへと昇華されています。

コンテンツ市場が多様化する中でも「ホラー」は根強い人気ジャンルであり、国内のZ世代からの支持も熱狂的です。
この流れをビジネスチャンスと捉え、日本発のホラーオリジナルIPによる海外市場展開を進めていきます。
資本業務提携や共催を通じてまず映像コンテンツ力を強化し、生成AIやXRなど株式会社闇の強みを活かした、ゲームなどのデジタルコンテンツと映像コンテンツをIP軸で連動させることで、これまで以上に没入できる「怖くて楽しい」物語を生み出し、世界中で愛されるホラーエンターテインメントを届けていきます。

エンタメ業界を取り巻く環境変化の中で、今後3年間で特に大きな変化は何だとお考えですか。

最大の変化は、政府主導による日本コンテンツの海外輸出強化の動きです。

2024年6月、内閣府が「新たなクールジャパン戦略」を打ち出し、日本コンテンツの海外市場規模を2028年までに10兆円、2033年までに20兆円に拡大する目標を掲げました。さらに、コンテンツ先行による国内イメージ向上の相乗効果も視野に入れており、関連産業の経済効果を含めると2028年までに30兆円以上、2033年までに50兆円以上という大きな目標が設定されています。

この流れにいち早く反応しているのが、国内大手金融機関です。主な動きを挙げると、以下のとおりです。

 

①SBIホールディングス
2025年5月に新会社「SBIネオメディアホールディングス」を設立。1,000億円規模のコンテンツファンドを通じて「ネオメディア生態系の構築」を掲げ、同年7月には芸能事務所大手の株式会社TWIN PLANETとの資本業務提携を発表しました。

②三菱UFJフィナンシャル・グループ
2025年6月、三菱UFJ銀行・三菱UFJ信託銀行が株式会社講談社・株式会社クレデウスと連携し、実写映画製作を目的とした新たなファンドを設立。同社などで立ち上げる合同会社において、世界トップレベルの高品質な作品創出の役割を担うとしている。
同年7月には映画製作で知名度の高い株式会社K2 Picturesが運営するファンドへの出資も発表しました。
世界的な成長曲線が右肩上がりの産業で且つ、政府が世界輸出を成長させるとしている産業分野への投資は必然であるとして、投資を強化しています。

③ナッジ株式会社
2025年12月、エンターテインメント企業と国内金融機関の連携促進を目的とした「Entertainment × Fintechコンソーシアム」を設立。セブン銀行・みずほ銀行・りそなホールディングスなど大手金融機関が初期参画しています。

 

このように、金融機関のコンテンツ市場参入が相次いでおり、2025年は「金融×エンタメ」元年とも言える年となりました。今後2〜3年の間に、金融機関が関与した新たなコンテンツが続々と登場する可能性があり、業界は大きな変革期を迎えています。

なお、こうした動きを裏付けるように、2025年6月30日の株式市場では、ソニーグループや任天堂などエンタメ・コンテンツ系主力9社の時価総額が、トヨタ自動車など自動車主要9社の時価総額を上回りました

関税政策や景気変動の影響を受けにくいエンターテインメント関連銘柄の安定性と成長性に、投資家の注目と資金が集まっています。

市場環境が変化し続ける中で、持続的に成長するために重要だと考えるポイントを教えてください。

業界の新たな潮流や動向・ニーズをしっかりと捉えながら、収益化できる独自コンテンツの開発を追求することが重要だと考えています。

新しい展開を生み出す過程では、既存事業とは異なる規模の資金活用が求められる場面も想定されます。
そのため、様々な業種・業界とのリレーション強化を図りながら、当社が持つリソースを最大限に活かせる最適なパートナーとともに、「既成概念に捉われない」大きな飛躍につながる共同プロジェクトの組成を展望しています。

KeyHolderで働く魅力や、グループならではのやりがいについて教えてください。

エンターテインメント分野の上場企業の中には類似した企業もいくつかありますが、IPの入口から出口までの収益化手段をグループ内リソースとして持つ企業体は非常に稀です。ある意味では、全く同じ競合が存在しない——それ自体が当社の強みだと思っています。

また、グループ内に19社の子会社を擁しており、人材交流や転籍など人事面での柔軟な対応が可能なため、自分に合った職場環境・職責・業務内容を選択できる環境があります。

さらに当社グループならではの取り組みとして、アイドルグループを卒業したメンバーへの”セカンドキャリア”支援があります。
アイドルとして活躍するメンバーの多くは、学校生活や就職など一般的なキャリア形成のプロセスを経ることが難しい場合があります。卒業後も社会で困ることのないよう、組織としてバックアップ体制を整えています。

活躍されている人材に共通する特徴や、求める人物像があれば教えてください。

企業理念である「豊かさの創造」を体現できる人材を求めています。
エンターテインメント事業ならではの、柔軟な発想や遊び心も大切にしており、常に楽しいアイデアを生み出し、世界に向けてその楽しさを発信できる——そのような人材と一緒に働きたいと考えています。

社員一人ひとりが挑戦しやすい組織づくりのために取り組まれていることはありますか。

一部のグループ会社では職務内容や業種による違いもありますが、基本的にはフルフレックス制の勤務体制を採用しています。自ら考え行動するためには、自己管理の意識が重要な要素だと考えているからです。

自分の時間を有効に活用できる環境の中で、自己啓発や社内企画への取り組みを期末の自己評価に反映できる仕組みを設けることで、社員が積極的にチャレンジできる文化づくりを進めています。

企業概要

企業名 :株式会社KeyHolder

代表者 :大出 悠史

所在地 :東京都渋谷区広尾一丁目1番39号 恵比寿プライムスクエアタワー

設立  :1967(昭和42)年12月25日

従業員数:1,053名

事業内容:
・株式または持分の保有による事業会社(外国会社含む。)その他これに準ずる事業体の事業活動の支配及び管理
・不動産の売買、仲介、賃貸、転貸、業務委託及び管理
・M&Aに関する業務、仲介、斡旋及びコンサルティング

URL  :https://www.keyholder.co.jp/

 

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