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【株式会社KAMING】
神崎弘樹社長インタビュー

【株式会社KAMING】<br>神崎弘樹社長インタビュー

世界最大の複合企業、ゼネラル・エレクトリック社(GE/米国)にて、日本マーケットの照明事業部のセールスを経験。
国内外で表彰される実績とともに、リーダー育成機関の最高峰、Crotonville project Managementを修了。その後、独立して29歳でKAMINGを創業。
Google認定パートナーとしてVRプロモーション、SESなどの事業を手掛け、2022年には共著として「ゼロイチの挑戦」を出版。
20代では、50人規模のミュージカル団体を企画し、公演の運営や脚本、作詞作曲、アレンジなどを手掛け、同時に15人ほどのビッグバンドも主宰し、自らも演奏やアイリッシュタップダンス等で出演。

現在のお仕事を志したキッカケを教えてください。

起業した当初は、ITと金融の分野に興味を持っていました。
いっときは気になっているプロダクトを日本に引っ張りたくてシリコンバレーまで行って、興味ある企業訪問をしたりしていましたが、あまりうまく進展せず、たまたまその時に日本に上陸したGoogleインドアビュー(現ストリートビュー)を始めることになりました。
インドアビューを初めて見たときは、とてもわくわくしました。認定制度が敷かれており、独占的なビジネスであったことも魅力的でした。

元々営業だったこともあり、私にとって受注することはそう難しくありませんでした。
相手が大手企業でも気後れすることなく楽しくプレゼンできたり、さっとシリコンバレーに行ったりできたのも前職の経験があったからだと思います。

その最中に人材不足という事実を知って、SES事業がスタートしました。

神崎弘樹社長の学生時代や前職でのご経験・ご経歴を教えてください。

中学⽣までは、分厚いメガネをかけたガリ勉君でした。公⽴校ながら、偏差値もそこそこ⾼かったのですが、なにを間違えたのか、エレキギターに出会ってしまい、⾼校に進学してからは、英語の以外の勉強はあまりしなくなってしまいました。

小さい頃から音楽がとても好きだったので、そのまま音楽の専門学校に入学し、卒業後もバンド活動(最後はミュージカルを主宰)を続けていました。
バンドの維持にとてもお金がかかっていたので、ライスワークとして勤めて出したのが、実は前職のゼネラル・エレクトリックです。

どう逆立ちしても私が入れるような会社ではなかったのですが、エリートよりも若くて根性ある人を採りたいという時期だったようで、たまたま僕が選ばれました。

本業はバンドの方だと思っていたので、茶髪で真っ赤なカバンを持ち、とんがった靴を履いて営業に行っていましたが、お客さんは自動車業界だったこともあり、割と受けれてくれました。(今思えば会社もよく認めてくれたなと思います)

ただ、バンドと生活がかかっていたので、仕事はかなり真面目にやる方で、何度かトップセールスを経験しました。

創業された経緯を教えてください。

ミュージカルの完成まで1年かかり、準備もお金も膨大に費やしていました。その中で、勤めをしているということに違和感が拭えませんでした。かといって、収益化できているわけでもない。どうしたらいいんだろ・・と、20代後半から、そんな風に常に現状にやきもきしていました。

そんな中、メンバーの結婚や出産もあり、今後の将来的にビジョンが描けなくなり、28歳でバンド活動を休止しました。30代は自分の力で頑張ってみようかなと思い、その翌年に勤めていた会社も辞めて、自分の会社を作りました。

神崎弘樹社長

今まで苦労された経験、そこから学ばれたことを教えてください。

無連絡キャンセル、ドタキャン、お客さんとケンカ、音信不通、借りパク・・・。
SES事業開始当初は、けっこうしんどいなと感じる出来事が多くて、左半分だけ白髪になったということがありました。

僕はおそらくメンタルは強めな⽅なので⼤事には⾄りませんでしたが、当時営業をやってくれていた21歳の⼥の⼦は、「こんな⼈フォローしたくないっ︕︕」と、きつくて彼⼥は度々泣いてしまうことがありました。
ただ、私たちはフォローするために存在する役割です。私は心苦しくもその姿勢を許すことをせず、年の差が10個以上ながらドンパチすることもありました。

しかし彼女なりに仕事において、かなり多くの工夫をしているのがわかっていました。
だから彼女の気持ちもとてもわかるし、採用しているこちらの責任もあるのも事実でした。
たくさんの苦労をかけたなと思います。

その葛藤から、どのように良い⼈を採⽤すればいいのか、⾒分け⽅はどうすればいいのか、問題発⽣時にどのような対応をとるべきなのか、などのノウハウもそうですが、何より⼤切だったのは、もっと私たち会社全体がそもそも魅⼒的でないといけない必要性を強く感じました。

一番のフロントとなる、採用面接において、私自身の在り方、発言、態度、見た目、服装、持ち物、道具、一挙手一投足から見直してきました。

また、事務員はいないのに採用/人事がいる、という変わった組織構成も、フロント対応を充実させる意図からきています。

神崎弘樹社長がモチベーションを高める為に行われている事があれば教えてください。

私はまだまだプレイング・マネージャーなので、
心身が健康・健全であることを大切にしています。これを越える重要事はありません。

金太郎飴のように、どこを切っても同じように。
私はいつでも元気で、いつでも気軽に相談できて、いつでも人をモチベートできる。
そんな在り方でいたいと思っています。

神崎弘樹社長が人生を歩む上で特に大切にしていることを教えてください。

過去の自分を常に超えていくことです。
私は飽きてきたり、マンネリ化してくると、ぼけーっとしてだらしなくなってしまう所があるので、どちらかというと課題や危機があった方が成果が高いタイプです。

神崎弘樹社長の座右の銘・大切にしている言葉など教えてください。

人間万事塞翁が馬。

私はふだん感情の起伏が少ないというか、冷静でいることが多いと思うのですが、
結果というものは、なるようにしかならない一面があったり、
かといって、起きる時は奇跡も起きたりします。

その時その時で考えればよくて、あとは特にそんなに気にしない、という生き方が好きです。

株式会社KAMING イメージ

企業名「株式会社KAMING」と企業ロゴに込めた想いを教えてください。

KAMINGという名前は、私の名前(神崎)からとっています。「神」+現在進行形の「ing」で、直訳すると「神ってる」という意味です。KAMINGは元々私一人で創業した会社で、自分の顔や信用で看板を作ってこうという気持ちでつけました。

規模も成長するにあたって、いっとき社名変更を考えたときがあったのですが、周りから「いや、そのままがいいよ!」という意見しか出なかったので、そのままになっています。

会社のロゴはGoogleMAPに関する事業にちなんで、地球儀にピンが刺さっているロゴを作ったのですが、リニューアルする際に、世界に羽ばたくというイメージでピンが鳥に変わりました。

個人的にはかっこいい鷲にしたかったのですが、レーシングチームみたいないかつい印象になってしまったので、昔14年くらい飼っていたインコになりました。(ちなみにインコだと数メートルくらいしか羽ばたきません)

株式会社KAMINGの理念を教えてください。

企業のMissionは、「世のため人のため。」です。
一見ありきたりなんですが、これは自己相対性理論からきています。

私たちが他人と接するとき、相手によって態度や接し方が違ったりすると思うのですけど、そのように自己とは実は単独で存在しているのではなくて、他己によって造られているものです。ですので、もし本当の幸せを願うとすると、相手の不幸の上には絶対に成り立つことができないという事になります。ビジネスも同じで、優良企業は顧客もまた優良ですし、顧客を不幸にし続ける企業は、絶対に長続きはしません。
犠牲のない発展を創っていく、これが理念です。

理念やビジョンに込めた想いと具体的に取り組まれている事を教えてください。

「多角的にユニークな在り方を事業化し、社会に未だない価値を創造する。」
これが私たちのビジョンです。

多くの場合は、儲かるために事業を立ち上げるわけなんですが、KAMINGだとそれだけだとダメで、どのような在るか、を大切に考えています。

独創的であり、特異性があることを求められ、それがようやく事業化されて、さらに多角化されて複雑に絡み合うことにより、強固なチェーンになっていく。つまりはグループ化を目指しています。

エンジニアが最高のパフォーマンスをするために必要なポイントを教えてください。

私は前職の社長に、「勝利する人はどんな人か?それはツイてる人だ」、と教わりました。
例えウサインボルト選手も、ゴール前で靴紐がほどけてしまったら、いくら足が速くても勝てないのだと。

エンジニアはそもそも技術職ですので、やはり能力に依存してしまうことが大きいですが、だからと言って、スキルの高い人が必ずしもいつもうまくいっているわけではありません。ましてや、「最高のパフォーマンス」ともなると、そういう運をも味方につけるような、能力以上のことを平然とやってのける必要がありますよね。

例えば、そういうときは、周りからも感謝や応援(原動力)を得ることも必要ではないでしょうか。
この文章を書いている頃にちょうど、日本がWBCで優勝しました。大谷選手が「今日だけは、アメリカ人に憧れるのをやめましょう。」と言った日で、実際にアメリカに逆転勝利してしまいました。
あのように人は人と関わることによって、自覚なしに良くも悪くも大きく影響を与え・受けてしまう生き物ですよね。人に応援されるような、感謝されるような、そんな人柄であろうとする事が大切なのかなと思います。きっと運も味方してくれるはずです。

そして次に、その関わりをプラスにするための、素直さがあること、思いをオープンに主張すること、だと考えています。

株式会社KAMING イメージ

株式会社KAMINGの詳しい事業内容や強みを教えてください。

当社には2事業あります。
一つは、VRプロモーション事業。Googleストリートビューやその上級版のTourmakeなど、360度パノラマツアーを導入して、施設のプロモーションを行っています。Googleの認定パートナーとして事業を開始しました。だいたいどんな場所でも撮れますが、最近はスタジアムやホテル等、撮影が難しい大型の施設等に関わることが多いです。

もう一つはSES事業です。自分でプロジェクトを選べる2段階選択制度や、社員やフリーランスなどの働き方も自分で選べる制度を初めとして、特長のあるSESをやっています。

会社は割と社長の性格や傾向によって従業員も偏っていくことも多いと思いますが、当社では、21-63歳まで雇用実績もあり、女性も2割強います。また、従業員の半分近くがフリーランスであることなど、様々な価値観の方が共存できる、多様性あふれる社風作りをしています。

株式会社KAMINGのサービスの独自性や差別化について教えてください。

事業によっても異なってきますが、例えばVRの方ですと、RAW(現像を前提とする撮影方法)の360度画像が作れたり、夜景合成なども可能なので、広告用のスチルカメラマンの仕上がりに合わせて制作することができます。大型施設だと、撮影の段取りも割と難しいのですが、弊社は割と慣れているので、どんな施設でも対応できるかなと思います。
あと、基本的に提案型なので、言われたことだけをやる、という感じではないので、しっかり内容を詰めてやっていきたいお客さんとは波長が合うのではと思います。

SESは、これは入社してみないとなかなか伝わらないと思いますが、風通しの良さ、柔軟さのある社風が社員の定着に繋がっています。希望者にはLINEで繋がったりもしているので、社長になにか直接相談したり要望が出せるというのも、珍しいのではないかと思います。
対顧客に関しては、それだけ良い人材が提案できます。

株式会社KAMINGを運営される上で大切にされていることを教えてください。

1番は成長し続けることです。
苦手なのは「なんとか生き残りをかけて当社は・・」という言葉です。
頑張った先のゴールが生き残るだけって、なんともわくわくしないリーダーシップだと思っています。もちろん状況によってはそうせざるを得ないシーンもあると思いますが、せっかくならプラスで終わりたいですよね。なによりワクワクして楽しくプレイできます。

あとは、いたずらに流行りものを追わないことです。
派手な成功も時には大事ですが、どちらかというと大きく転ばないこと、堅実に成長することの方に興味が強くて、それが一番強いと思っています。

神崎弘樹社長が「一緒に働きたい!」と思う方の特徴を教えてください。

自分の仕事に自信(プライド)を持っている人!

株式会社KAMINGで働く仕事のやりがいについて教えてください。

KAMINGはまだまだ成⻑途中の企業です。役員も私ひとりですので、普段多くの意思決定をしており、なんでもかんでもルールが固まっている、決まりきっている、という会社ではありません。柔軟に変化しながら、成⻑に向けてストイックに活動しています 。
ですので、主体的に動いていきたい、色々経験してみたい、代表に近いところで頑張ってみたいな、という方にはお勧めです。

神崎弘樹社長

どのような方に株式会社KAMINGのサービスを届けたいですか?

時には顧客に愛情を持って「No!」と言えるような、自分の仕事(アウトプット)にプライドもってやってくれるような、それでいて機動力ある会社ってないかな??と思っている企業には相性がよいと思っています。

今後のIT業界の進む道筋の展望などあれば、教えてください。

ITでできる領域には限界があると思っています。その一つがHumanity。人間らしさをITで代用するようなプロダクトを見るのですが、僕個人としてはとんでもない事だと思っています。ITが劣っているというよりかは、そもそも人間が奥深い、意義深い生き物だと考えています。

ですので、当社のキャッチコピーは、IT×Humanityとついていて、ITにはHumanityを別途補完する必要があると思っています。そうすると精神疾患者も多重構造も炎上も激減していくと思いますし、そうなる事でよりまたIT業界もより強い存在へと化けるのだと思います。

今後の目標やビジョンを教えてください。

IT業界には、あえなく精神疾患にかかってしまうという人も多いのですが、当社を通じて再起していった方も少なくありません。しかし、もっとより多くの領域をカバーできないかと考え、そのような方が再起しやすいような就労移行支援施設を創る予定です。
ITエンジニアは2030年には最大で79万人不足するというデータがあり、のような社会課題の解決だけでなく、持続可能な社会作りにも大きく貢献すると思います。

この記事を読んでいる方にメッセージをお願いします。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

株式会社KAMING ロゴ

企業概要

企業名 : 株式会社KAMING

代表者 : 神崎 弘樹

所在地 : 東京都渋谷区代々木1-21-16 アジリア代々木J‘s

設立  : 2014年4月

従業員数: 90名

事業内容: VRプロモーション事業/SES事業

URL  : https://www.kaming-corp.com/

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