【株式会社イー・エス・エス】
山﨑智士社長インタビュー

現在のお仕事を志したキッカケを教えてください。

私はもともとOEM会社の経営者なのですが、縁あって、5年ほど前にイー・エス・エスの創業者が引退するタイミングで事業を引き受けました。「酵素」は古くから活用されてきた物質ではありますが、現代でも多くの分野における課題解決のために酵素研究が進められています。
美容にとっても未知数の可能性を秘めていると感じ、製品開発の面でサポートしながら40年の歴史ある会社をさらに発展させていきたいと感じたのがきっかけの一つです。

山﨑智士社長の座右の銘・大切にしている言葉など教えてください。

言葉というよりは概念の話になりますが、私は何かを成し遂げたり、完成した状態を目指したいとは思っていません。どちらかというと、常に未完成の状態で、新しい目標に向かって走り続けたい。

喜劇王のチャップリンが、記者から「あなたの最高傑作はどれ？」と聞かれたとき、「Next One（次回作だ）」と答えた話は有名です。おそらく次回作が完成した時も「Next One」とチャップリンは答えると思います。これも未完という概念を示す一例で、このスタンスが私は好きです。完成したくない、立ち止まりたくはないと思っています。

企業名「株式会社イー・エス・エス」に込めた想いを教えてください。

社名は「酵素美容法（Enzyme Skincare System）」の頭文字に由来しています。
パパウォッシュという酵素洗顔料が代表商品のため、世の中には「パパウォッシュの会社」と認知されているようですが、我々が目指しているのは、体外酵素を活用して美しくなることだけでなく、自らの体内酵素環境も意識して内側から美しさを引き出すこと。

商品主体ではなく、方法や哲学に共感いただける方と歩んでいきたいと考えているので、「酵素美容のイー・エス・エス」としての認知を広げていきたいですね。

株式会社イー・エス・エスの理念を教えてください。

理念：「1人でも多くの笑顔のために、人と地球の「きれい」を創る。」

ビジョン：ESSの原点「酵素美容法(Enzyme Skincare System)」を進化させ、体も心も満たすとともに、すべての商品、サービスを地球環境に配慮したものに変えていきます。

どちらも、私が事業継承した際に、今後のイー・エス・エスが目指すべき姿を現場の社員と共に改めてアップデートしました。

理念やビジョンに込めた想いと具体的に取り組まれている事を教えてください。

人の美しさを叶えるために自然環境を犠牲にするのではなく、人も地球もともに美しくありたい。
なぜなら、人の美しさを叶えるために我々が生み出している製品には、パパイヤから抽出される酵素をはじめ、多くの植物由来成分を配合しているからです。
人工的に作り出すことができない、大きな可能性を秘めた植物を育む自然環境を守ることは、「人のきれい」にも繋がるのです。

そのための手段として、原点である「酵素美容法」に立ち戻り、さらに進化させていくべきであるという想いを、社員一人一人が大切にし、拠り所にしています。

まずは体内酵素の効果を最大限に引き出すために、酵素活性を高めるスキンケア商品の開発に取り組みました。パパウォッシュ、ヒートブースター、グランシアリフト エナクティブをはじめとした酵素美容アイテムにより肌に眠る酵素を動かすことで、美肌のための5つの要素「血流・うるおい・なめらかさ・ハリ・弾力」を満たすことを目指しています。

さらに、酵素の活性に必要不可欠である「水環境」を守るための取り組みもスタートさせました。

昔離島のホテルで目にした、シャンプーの排水が直接水辺に流れ込み、マングローブに泡がまとわりついている光景が忘れられず、使用後の環境への影響を最小限にしたいという想いから生まれたのが海洋生分解性テスト済みの洗顔料「USS by パパウォッシュバブル」です。

同時に海洋ゴミの原因となるプラスチック容器の削減にも力を入れ、パウダータイプの洗顔料としては課題の多かった紙パウチパッケージの採用も実現しました。

さらに、商品を通じた環境保全にとどまらず、海洋汚染の現状を伝えるためのフリーペーパー「つづく」を制作し広く配布するなど、その取り組みは多岐にわたります。

美容・健康を考える上で、酵素美容法のメリットなどを教えてください。

酵素は自然が生み出したサステナブルかつ機能的な物質です。
例えば皮膚の中には、古い角質を剥がれやすくする酵素やバリア機能を担うセラミド合成酵素など様々な酵素が分解・合成・代謝を促し、健やかな状態を保っています。

肌だけでなく、腸内に存在する酵素が免疫力に関わっていたり、神経細胞に存在する酵素が睡眠の質を左右するなど、酵素は至る所で我々の生命活動に関わっているため、酵素の働きを正しく理解し、アプローチすることが美容・健康を根本から支えることに繋がるのではないでしょうか。

商品開発を行う上で、遵守していることなどを教えてください。

商品の有効性を最大限に高め、環境負荷を最小限にとどめるための商品ポリシー、具体的には以下のような項目を掲げています。

・効果があいまいなものは販売しない
・廃棄される植物の活用
・動物実験を行わない
・環境配慮容器の採用
・天然由来成分を主原料とする

2024年9月から40周年を迎えますが、日本独自の化粧品原料を活用するJapan discoveryと題した商品開発も予定しており、今後も酵素美容の進化を通じた理念の実現を目指して前進していきます。
通信販売にとどまらない販路を開拓することで、今まで接点が無かった方々にも製品に出合っていただきたいですね。

どのような方に株式会社イー・エス・エスのサービスを届けたいですか？

我々は商品だけでなく、「酵素美容法」というメソッドそのものをお客様に提供しています。自分自身の酵素と向き合い、内側から肌を磨き、自信の持てる肌を育んでいきたいと考えている方にじっくりと伴走します。
最近では親子2世代、お孫さんも含めた3世代ユーザーの方も増えており、家族の美容・健康のサポートとしても活用いただけていることを嬉しく思っています。

今後の目標やビジョンを教えてください。

「酵素」は目に見えないので、その働きぶりが広く認知されているとは言えません。我々の身体も含めて自然界に存在する目に見えない酵素に働いてもらうことで、美容の課題や環境の課題をより効率的に解決できるはずです。
まずは1人でも多くの方にその存在を知ってもらい、日々繰り広げられる酵素の働きを意識してもらうこと。それにより日々の生活がより豊かになり、自然環境の保護にもつながると信じています。