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【カネパッケージ株式会社】
金坂 良一社長インタビュー

【カネパッケージ株式会社】<br>金坂 良一社長インタビュー

金坂社長のご経歴と、現在のお仕事を志されたきっかけを教えてください。

明治大学政治経済学部を卒業後、三菱電機代理店(現:コシダテック)にてロボット・レーザー加工機・放電加工機の販売を担当しました。その後、三菱電機本社へ出向し、代理店・販売店の管理に携わりました。

顧客であった自動車部品会社に請われて転職し、アメリカ進出プロジェクトを任されます。副社長としてアメリカ現地法人の立ち上げ・運営(会社設立、工場建設、採用から工場運営まで)を担い、その後、役員として日本に帰国しました。

1997年に現カネパッケージへ転職。海外経験を買われ、フィリピン子会社の責任者としてフィリピン社の立て直しと海外展開を主導しました。フィリピンを起点に、中国・ベトナム・タイ・インドネシアを順次立ち上げ、海外事業を本社の2倍の規模にまで拡大。2007年に本社社長として帰任し、現在に至ります。

入社時の正社員数は23名。現在はグループ全体で1,800名の規模に成長しています。

成長を続けるために、若手のうちから意識すべきことは何だとお考えですか。

① 諦めないこと
諦めずに続けていると、必ず光が見えてきます。諦めることはいつでもできます。

② 成功をイメージすること
成功のイメージを持ち、それを口に出すと、約90%は実現できると感じています。

③ 常に楽しんで挑戦すること
楽しくないと人生ではありません。仕える「仕事」ではなく、魂と思いのこもった志(心ざし)のある「志事(こころざしごと)」が本当の『しごと』であるべきです。

④ 興味から全てが始まる
好奇心があると探究心が生まれ、知識と見識が広がり、想像力が高まります。同時に、観察力と洞察力が養われ、人として成長することができます。

⑤ 人との付き合いを大切にする
最後は、仲間が協力し、助けてくれます。

モチベーションを高めるために、日頃意識されていることがあれば教えてください。

常に皆さんへの感謝を忘れず、明るく一緒に挑戦し続けることを心がけています。

座右の銘や、大切にされている言葉があれば教えてください。

「決して諦めない」

驚き』と『感動』と『安心』をお届けする
感動と驚きの先にあるもの、それは『喜び』と『感謝
喜びと感謝と笑顔に溢れる社会のために

カネパッケージが創業された経緯を教えてください。

創業のきっかけは、会長がお客様と交わした「約束」でした。

会長が当時勤めていた包装資材会社では、梱包資材の販売のみが許されており、加工は認められていませんでした。しかし会長は、日本に入ってきたばかりのポリエチレン発泡材(エペラン)を用いて緩衝設計を行い、輸出梱包に苦労していた電機メーカーに対して「緩衝能力を高め、作業工数を削減できる」と提案。その提案が認められ、注文を受けました。

ところが、当時の勤め先ではその加工が許可されていませんでした。お客様との約束を守るために、会長自らカネパッケージを立ち上げ、製造・納品を実現したのが創業の原点です。

企業名「カネパッケージ」と企業ロゴに込めた想いを教えてください。

社名は、創業者・兼平作太郎の「カネ」と、緩衝材エペランのメーカーである「カネカ」の「カネ」を合わせて命名しました。カタカナの社名が少なかった時代に「カネパッケージ」という名前を選びました。

カネパッケージの理念を教えてください。

「現状否定」

現状をよく理解したうえで、現状に留まることなく、常に次へ進むための一歩を考え続けることを理念としています。

理念やビジョンに込めた想いと、具体的な取り組み内容を教えてください。

私たちは、梱包材とそのサービスを通じて、『驚き』と『感動』と『安心』を、一つでも多くの国の、一人でも多くの人にスピーディかつタイムリーにお届けしていきます。また、ステークホルダーからの信頼を高め、エクセレントカンパニーを目指していきます。

貴社が大切にされている「驚きと 感動と安心の提供」の経営理念について、具体的なエピソードを交えて教えてください。

【驚き】生卵を200mの高さから落とす挑戦

新人研修で、当社のコア技術である緩衝設計を活かし、「生卵をどれだけ高い場所から落としても割れない緩衝材をつくれるか」という競争を行いました。4名の新入社員がそれぞれ異なる設計コンセプトで挑みました。

最初の3mでは2名がクリア。翌日、失敗した社員が「もう一度見てほしい」と設計を修正し、全員が3mをクリア。今度は6mに挑戦し、1人が合格、他の3人が失敗。また翌日に、見てほしいと言って、残りの3人も1日で6mをクリア。その後、12m・16mと高さを上げていき、ついにマンション11階相当の33mに挑戦。2名がクリアしました。

さらに、ヘリコプターをチャーターして上空200mからの落下に挑戦。設計した新入社員にヘリへの搭乗を勧めると、「上から見ると結果がすぐわからないので遠慮します」と断られました。結果、200mの高さから落としても生卵は割れることなく、無事に保護されました。

新入社員の挑戦する姿に会社全体で応援できたこと、そしてやり遂げたときの驚きと喜びが、今も当社の「挑戦する精神」として息づいています。この精神こそが、梱包材の設計技術、そして梱包材のサービスを通じて、常にお客様を『驚かせたい』という思いでワクワク感を持って仕事に臨める源となっています。

 

【感動】タイの洪水で胸まで水に浸かりながら出社した社員たち

2008年、タイで大洪水が発生し、工場の1階が水没する大きな被害を受けました。社員の自宅も同様に被害を受け、当初は出社もままならない状況でした。

しかし工業団地の排水が進むと、社員たちが自発的に工場の清掃・復旧に駆けつけてくれました。なかでも、自宅近くの低地がまだ浸水状態であったにもかかわらず、会社のユニフォームを頭の上に乗せ、胸まで水に浸かりながら通勤してきた社員が6名いました。

自宅の復旧もままならない中で、会社のために全力を尽くしてくれた彼らの姿は、一生忘れられません。すぐに現地に飛んで感謝を伝え、表彰しました。自分自身に同じことができるかと問えば、「できない」と正直に思います。だからこそ、あの感動は今も心に残っています。

 

【安心】発売2ヶ月前の難題を3週間でクリア

あるカメラメーカーが、世界初の自動手ぶれ補正機能付き一眼レフカメラとレンズを世界同時発売することになりました。そのレンズは内部に16〜17枚の精密なリニアモーター付きレンズを搭載した、極めてデリケートな製品でした。

世界同時発売の4ヶ月前から大手梱包メーカー約4社と共同で開発が進められていましたが、発売2ヶ月前になっても衝撃試験をクリアできる梱包材の開発は難航していました。最終的に当社へ相談が届き、わずか3週間で全ての試験をクリアする緩衝材・梱包材の開発に成功。お客様は予定通り世界同時発売を果たすことができました。

「”包む”を科学し、世界に『驚き』と『感動』と『安心』を届ける。」というミッションには、どのような想いが込められているのでしょうか。

当社のコア技術である緩衝設計の技術とノウハウを活かし、お客様を驚かせるアイデアで梱包設計を行うこと。梱包材だけでなく、物流とその先のエンドユーザーまでを視野に入れた革新的な梱包設計に常に挑戦し、お客様の気持ちに寄り添いながらひたむきに続けることで、感動を届け続けるという社員の心構えと使命感を明確にしたものです。

単に梱包材の開発・設計・製造にとどまらず、輸送手段(海上・空輸・列車・車両)や環境への配慮、エンドユーザーの生活の場まで考え、『安心』して使っていただける工夫と保証を提供し続けていきます。

三つの言葉には、それぞれ次のような想いを込めています。

『驚き』とは——母の日に小さな子どもが手作りのカーネーションをプレゼントするように、「その人のことを思い」「その人を心から愛し」「その人が期待していないこと」まで自ら行動に起こすとき、初めて生まれるものです。梱包の開発設計もこれが原点です。

『感動』とは——夏の甲子園で、仲間と一体となって全力でプレーする高校球児の姿と同じです。社員と協力企業が一体となり、人がやらないようなことも全力でやり続け、「不可能」を「可能」に変えていく弛まない姿勢が、感動を生み出します。

『安心』とは——赤ちゃんが母親の腕の中で、肌の温もりと心臓の鼓動を感じながら、何も心配せずに熟睡している状態です。お客様にも同じように、技術も、品質も、デザインも、納期も、価格も、使い心地も、環境配慮も——すべてにおいて安心して任せていただける状態を目指し、製品開発と提案を行っていきます。

カネパッケージ株式会社が、単なる梱包材メーカーではなく「物流全体を支える企業」へ進化してきた背景を教えてください。

当社は早い段階から、梱包材の設計開発において常に輸送効率を意識した緩衝設計・梱包設計を行ってきました。お客様の課題を一つひとつ解決していく過程で、自然と物流全体への取り組みへと広がっていきました。

【ステップ①:梱包材のセット納入】

「工場での梱包作業とスペースを削減したい」というお客様の要望を受け、外装箱と緩衝材を組み立てた状態でセット納入を開始。お客様は製品を箱に入れてテープ留めするだけで出荷できるようになりました。他社にはまだない取り組みとして差別化につながり、梱包事業の拡大に寄与しました。

【ステップ②:アジア初の梱包材※VMIサービス】

フィリピンのHDDメーカーから「生産ライン拡大のため、倉庫スペースを縮小したい。梱包材がかさばるので、何かいい方がないか」との相談を受けました。そこで、梱包材をモデルごとに40フィートコンテナーに積載し、お客様のトラックドックに配備。生産に必要な梱包材を1時間ごとにコンテナーから受け取る仕組みを構築し、倉庫スペースをほぼゼロに削減しました。
当社はコンテナー内の梱包材がなくなる前に、次の梱包材を積んだコンテナーを持参し、空になったコンテナーと入れ替えます。これにより、トラックで1日に何度も行っていた納入回数も削減することができました。

このサービスを大手HDDメーカー・プリンターメーカー・携帯電話メーカー等に水平展開し、当時24本の40フィートコンテナーを保有するまでに拡大。各メーカーの梱包材在庫をほぼゼロに保ちながらタイムリーに届けるとともに、梱包事業全体の拡大にも大きく寄与しました。

※VMI=Vendor Management Inventory(ベンダー管理在庫)

【ステップ③:倉庫業と作業の請負】

ある医療機器メーカーから、「海外から入ってくる部品や半完成品が増えるので倉庫が必要。どこかいい場所はないか。合わせて倉庫の管理もやってくれるところはないか」との問い合わせがありました。そのお客様の荷姿と物量を最もよく把握していた当社が倉庫の場所を見つけ、倉庫管理を請け負うことになりました。これによって倉庫業がスタートしました。

さらに、「全国への部品発送業務も倉庫でできないか」との相談があり、毎日の業務として全国発送を請け負うことになりました。製品の梱包材を担当していた当社は製品のことを最もよく知っていたため、製品出荷もご依頼いただくようになり、一気に物流の物量が拡大しました。

現在は、国内全国および海外から入ってくる部品・半完成品の管理に加え、お客様の生産ラインに必要な部品をピッキングしてラインにお届けするピッキング・配膳サービスまで提供しています。あわせてWMS管理用ソフトも自社で保有し、在庫管理の精度をさらに高めました。また、「大型機器を組み立てながら移動させるのが難しい」との相談を受け、工場内の工程ごとに大型部品や半完成品を移動する構内物流も手がけるようになりました。

お客様の困りごとに対して痒いところに手が届くサービスを提供し続け、誰もがあまりやりたがらない難易度の高い仕事にも挑戦し続けた結果として、物流事業を拡大できたと考えています。

カネパッケージ株式会社イメージ4

カネパッケージの詳しい事業内容や強みを教えてください。

1. 梱包・緩衝材事業(コア事業)

製品を輸送時の衝撃や振動から守る、オーダーメイドの緩衝材・梱包材を開発しています。

  • 緩衝設計:3Dスキャナーや独自のノウハウを駆使し、安全性を保ちながら省資源化・ダウンサイジングを実現
  • SDGs対応:環境負荷を低減する素材の選定や、梱包サイズの最適化による輸送効率向上(CO₂削減)を提案

2. トータル物流・倉庫事業

梱包材の製造にとどまらず、物流全体の効率化をサポートします。

  • ワンストップ対応:荷受け・検品・保管・在庫管理・配送手配といった物流業務全般を代行・支援
  • 顧客密着型の提案:物流コストの削減や梱包作業の効率化(梱包時間の短縮など)を総合的に提案

3. 環境事業およびその他事業

環境課題への取り組みや、別分野での技術応用も展開しています。

  • 環境保全活動:マングローブ植林など独自の環境保護プロジェクトを積極的に推進
  • 医療機器製造・不動産:医療機器の製造や不動産事業など、多角的な事業も展開。

100の製品に100通りの梱包があると言われていますが、オーダーメイド設計で特に重視されているポイントは何でしょうか。

重視しているのは、コア技術である「究極の緩衝設計」を活かした、安全性・環境配慮・物流効率(コスト)の3つの最適化です。

  • 究極の緩衝設計と安全性:医療機器・精密機器などを一品一様で設計し、輸送時の振動・衝撃を確実に吸収して不良率を低減します。
  • 物流・コストの最適化:梱包材のダウンサイジング(小型化)と構造の簡素化により、積載効率を高めて輸送・保管コストや作業負担を軽減します。
  • 環境への配慮(SDGs思考):CO₂削減・省資源化など、環境負荷低減に配慮した包装設計を積極的に提案しています。

設計の基本姿勢としては、シンプル設計・省資源設計・環境設計・コンパクト設計・作業効率・輸送効率・CO₂削減を常に意識しています。

サービスの独自性や差別化ポイントについて教えてください。

① 素材にとらわれない最適設計
国内は設備を持たないファブレス体制だからこそ、お客様とその包む製品に最適な材料で梱包設計ができます。

② 自社での迅速な試験評価

全ての試験評価設備を自社(海外拠点含む)で保有し、スピーディな評価を実現しています。また、この試験評価についても、早い段階からお客様とオンラインで結んで(国内・海外問わず)提供しています。

海外展開の強みを活かして現地材料にも精通しており、早い段階から海外の各拠点で設計・試作・評価が完結できる機能を持っています(他社ではまだ少ない体制です)。

③ 「包む・運ぶ・預かる・作業」のワンストップ対応

梱包だけでなく物流全体を担い、お客様のあらゆる困りごとを解決します。

  • 包む」:梱包設計・開発から梱包材のタイムリーな納入まで
  • 運ぶ」:全国配送
  • 預かる」:倉庫管理(WMS)
  • 作業」:梱包作業の請負・人材派遣

④ 「断らない」「すぐやる」姿勢

お客様のご要望・お困りごとには、まず取り組むことを基本姿勢としています。

本社内に試験室を持ち、設計と試験を自社で完結されている理由や、その強みについて教えてください。

自社内に試験室を完備し、設計から試験までを一貫して完結させている最大の理由は、「開発スピードの劇的な向上」と「PDCAサイクルの高速化」を実現するためです。

圧倒的なスピード
圧縮強度・落下試験・振動試験などを本社内でその場で実施できるため、外注時のタイムロスがありません。短納期案件や急ぎの製品開発にも迅速に対応できます。

高速なPDCAサイクル
「改善→試験→再設計」のプロセスを自社内で即座に繰り返せるため、高精度なパッケージングを短期間で仕上げることができます。

コストの最適化
外注費や外部試験機関への手配コストを削減でき、最小の素材で最大の効果(耐久性など)を出す設計を追求できます。

カネパッケージ株式会社イメージ1

梱包設計において、「軽量・省資源・高耐久」を両立するために、どのような工夫を行っているのでしょうか。

まず、各素材の物性特性を徹底的に把握したうえで、物理的な構造と衝撃エネルギーの逃し方・分散方法(たわみ、つぶれる速度のコントロール、衝撃の伝わり方のコントロール)を工夫し、最小の材料で最短の緩衝設計を追求して、緩衝性能を極限まで高めています。

同時に、素材の耐久性・剛性・復元力(たわみ復元、バネ構造)を考慮し、複数回の衝撃にも耐えられる耐久性を高める設計を行います。
さらに、環境負荷試験(高温多湿・寒冷地対応など)も実施し、仕向地に応じた材料の選定から構造設計・緩衝設計まで一貫して取り組むことで、軽量・省資源・高耐久の三つを同時に実現しています。

カネパッケージ株式会社イメージ3

「空気をきれいにする夢のパッケージ」という言葉が非常に印象的ですが、どのような未来を目指しているのでしょうか。

① 梱包材事業から排出するCO₂を大幅に削減し、②環境負荷を低減できる再生可能な資材を使用して循環型の物流社会を構築する。③同時にマングローブ植林を促進することで、未来の子どもたちに残せる地球環境を保全していく。④地球環境を改善するだけでなく、その活動に参加いただいたすべての皆さんの心も浄化し、豊かな自然と豊かな心を持つ私たち人間社会を目指していく——そのような想いが込められています。

マングローブ植林活動を長年継続されている理由や、そこに込めた想いを教えてください。

理由は三つあります。

一つ目は、事業を展開させていただいた国への恩返しです。

二つ目は、当社が提供する梱包材のイメージをクリーンな形に変えていきたいという想いです。

三つ目は、植林を通じた地域社会への貢献です。
植林活動を手伝っていただいている地域は自然保護区に指定されており、工業施設や大型商業施設が建てられないため、産業が漁業のみに限られています。魚が取れないと現金収入がなく、子どもを学校に通わせることも、病気になっても大きな町の病院に行くことも難しい低所得地域です。

当社はそのような地域の皆さんに植林と、植林後のマングローブ保全に協力していただき、支援を行うことで地域社会の収入源となっています。また、感謝の気持ちから学校・保育所の建設や、無医村だった地域へのクリニックの建設も行い、地域の皆さんと深く交流しています。

子どもたちやお年寄り、地域の皆さんの笑顔が、活動を続けていく何よりの力になっています。

カネパッケージ株式会社イメージ2

御社の強みである「現場力」は、どのような経験や企業文化から生まれているのでしょうか。

「すぐやる」「なんでもやる」「諦めない」という精神が根底にあります。

やり切った後の達成感と、その過程で培われるノウハウとチームワークが、心地よい経験として積み重なり、そのスピードをさらに高めています。

お客様のため、協力会社のため、地域社会のため、社員のため——そこには必ず「驚き」と「感動」の連鎖が生まれ、最終的に心に残るのは普遍的な「喜び」と「感謝」です。
自主的にワクワク感を持って取り組める環境が、一つの企業文化になっています。イベントごとが大好きな集団でもあります。

これまでで特に印象に残っている、お客様からのご相談や改善事例があれば教えてください。

【世界最軽量・最小容量の2.5インチHDD 50台集合梱包】

HDDは生産国から世界の物流拠点へ空輸されるため、重量と容積の削減が強く求められていました。

緩衝材の物性特性上、通常の方法では限界があり緩衝性能を出せないところを、角度の低いテーパー形状のリブを多数活用することで、瞬間的な衝撃時間をなだらかに遅らせ、衝撃のピークを抑制。衝撃の作用時間もなだらかに長くすることで、従来の3分の1の緩衝距離で保護することに成功しました。

その結果、梱包材の重量を30%削減、体積を約2分の1に削減。日本・中国・タイ・フィリピンの4カ国で梱包材を提供し、お客様は梱包材コストの削減に加えて、空輸にかかる物流コストの大幅削減も実現しました。

「できないとは言わない」という姿勢を大切にされているそうですが、その考え方はどのように社内へ浸透しているのでしょうか。

お客様のご要望やお困りごとを「自分ごと」として、とにかくやってみる——親身になり、お客様に寄り添う心と姿勢が、当社の営業の基本です。

やり切ったときのお客様の笑顔と感謝の言葉が最高のご褒美です。小さな困りごとやご要望にも全力で取り組み、それを繰り返すことで自信がつき、いつの間にか「感動」の提供が身についていきます。

たとえやり切れなかったとしても、お客様のご要望やお困りごとを自分ごととして一生懸命取り組む姿は、お客様に伝わります。そこには深いコミュニケーションと、やり続けたことへの「感動」があります。こうした姿勢を社員一人ひとりが共有し、携わっていない仲間も自分ごととして協力・共感し、苦労をともにできる環境が当社に備わってきています。

カネパッケージを運営される上で大切にされていることを教えてください。

  • 人を大切にすること、社員と社員の家族を幸せにすること。
    社員は家族を幸せにするために当社で働いてくれています。だからこそ、その社員を幸せにすることが経営者としての務めだと考えています。
  • お客様に喜んでいただけること。感謝されるビジネスであること。
  • マクロの目とミクロの目と感じ方を常に忘れないこと。
  • 世の中の流れを常に先読みし、「会社の未来をつくること」を社長としての使命とすること。
  • 企業も人間も同じ——「徳」を積んでいくことが重要。長く愛される企業であり続けること。

環境配慮型梱包へのニーズが高まる中で、業界にはまだどのような課題があるとお考えでしょうか。

業界では現在、以下の4つの大きな課題に直面しています。

① コスト増への懸念
バイオマスなど環境に優しい代替素材は、従来のプラスチックや一般的な梱包材と比べて単価が高く、企業にとって導入コストの負担が大きくなります。

② 保護性能・機能の維持
薄肉化や脱プラスチックを進めた結果、配送時の耐久性や商品の保護性が低下しては本末転倒です。環境負荷を下げながら物流効率と安全性を確保するには、高い技術力と設計力が求められます。

③ 原材料価格・エネルギーコストの高騰
原油価格の高騰や電気代の上昇、紙の原材料となる森林資源の減少といった外部要因も重なり、安定的な資材調達と価格維持が業界全体の重荷となっています。

④ 中小企業における導入の遅れ
一部の大企業では環境配慮型設計が先行して進む一方、コストやリソースの制約から、中堅・中小企業への普及はまだスムーズに進んでいないのが現状です。

社員一人ひとりが主体的に行動できる組織づくりのために、意識されていることを教えてください。

いつも笑顔で「ありがとう」と伝えること。

挑戦したいこと、やりたいことには全力で応援します。小さな一歩であっても、挑戦してくれたこと・やってくれたことには、一緒に喜び、感謝を伝えるようにしています。

物流業界では人手不足も大きなテーマですが、貴社ではどのような取り組みを行っていますか。

採用の多角化・多能工化・フレキシブル勤務を推進するとともに、ITの活用により効率と生産性を向上させています。また、運用システムのブラッシュアップによる効率化も進めています。

物流センター運営や人材派遣までワンストップで対応されている背景について教えてください。

お客様のご要望とお困りごとを一つひとつ解決していったところ、気がつけば自然にターンキーシステムが出来上がっていました。
「少しでもお役に立ちたい」という思いで積み重ねてきた結果、社内に新たなノウハウが蓄積され、梱包材を起点に「包む・運ぶ・預かる・作業を代行する」という一気通貫の物流サービスが構築されました。

これまでに直面された困難や課題、それをどのように乗り越えてこられたかを教えてください。

【1997年:アジア通貨危機】

アジア通貨が変動し始めた早い段階で、取引通貨を現地通貨からUSドルへ切り替えました。フィリピンで1ドル=26ペソで安定していた時期に、急速に1ドル=28〜29ペソへと上昇し始めたことを受け、輸出企業であるお客様と早期に交渉し、1ドル=26ペソで販売価格を改定しました。半年後には1ドル=52ペソとなり、売上が2倍となって収益が急拡大しました。

この危機からの逆転により収益・資金が増加したことで、フィリピン事業の拡大にとどまらず、中国・ベトナム・香港・タイ・インドネシアへの投資と事業展開が実現しました。当社の海外展開の礎の一つとなっています。

【2008年:リーマンショック】

その年の8月、中国からのコンテナー出荷量が前年比20%減という異変が起きました。例年、アメリカのクリスマス商戦向けに8月から出荷が増加するはずが、2008年は伸び悩みました。

この変化を察知し、8月末までにグループ全拠点に対して在庫を3分の1削減するよう指示しました。その後、9月15日にリーマンショックが発生し、世界恐慌に近いデフレスパイラルとなり、どのメーカーも減産へと動き出しました。しかし当社はいち早く在庫・調達の調整を済ませていたため、在庫が余剰になることもなく、売上が減少しても収益を出し続けることができました。内部留保を厚くしていたことで資金も通常通り回り、危機を乗り越えることができました。

※東日本大震災、タイの洪水、コロナ、電子部品不足等についても同様に困難を乗り越えてきました。

どのような方にカネパッケージのサービスを届けたいとお考えですか。

世の中に必要とされ、社会に貢献している製品・サービスを提供している企業に届け、お客様と一緒に成長できる関係を築いていきたいと考えています。

特に、ESG経営やSDGsに積極的に取り組み、環境を強く意識し、社員を幸せにしながら社会貢献を目指している企業と積極的に連携していきたいと思います。

今後の目標やビジョンについて教えてください。

当社の経営は、地消地産型のアメーバー経営です。経営感性の高い管理者を育て、アジア・北米だけでなく、当社が活躍できる地域の可能性をさらに追求し、梱包材とそのサービスで地球全体を包んでいける企業を目指していきます。

5年後、10年後にカネパッケージをどのような企業へ成長させたいとお考えですか。

トータル物流ソリューションカンパニーを目指し、業種を超えてお客様とコンソーシアムを組み、ビジネスに大きなうねりと流れを生み出せる会社へ成長させていきたいと考えています。

同時に、ITとAIを駆使して、リアルタイムに輸送状態を確認できる仕組みと、物流全体のフロー(どのように流れているか、どこで停滞しているかなど)を把握できるビッグデータの集積・解析・予測シミュレーションができる企業へ進化していきたいと思います。

ものづくりの観点では、海外生産工場および医療機器メーカーの工場をスマートファクトリー化し、常に進化し続ける生産・運営体制の構築を目指します(すでに取り組みを開始しており、3年後の実現を目指しています)。

今後、梱包・物流業界はどのように変化していくとお考えですか。

労働人口の減少(物流2024年問題・2030年問題)を背景に、業界は単なる「運ぶ・包む」から「デジタル技術による自動化」と「環境配慮型の最適化」へと急速に構造改革が進んでいくと考えています。

① デジタル化・ロボティクスによる自動化の加速
AIを活用した需要予測や配送ルートの最適化に加え、ロボット導入による自動化が標準化されていきます。倉庫内ではRPA・自動梱包機・無人搬送ロボット(AMR)などが24時間稼働し、梱包工程のボトルネックを解消。配送面でも自動運転トラックの実用化やドローン配送といった無人配送システムの導入が進んでいくでしょう。

② サプライチェーン全体での最適化
荷主から消費者までがデジタルプラットフォームで繋がり、業界の垣根を越えた連携が進みます。2025年4月施行の関連法改正により、運送業者だけでなく荷主企業やサプライチェーン全体での物流効率化が義務付けられています。

③ 環境問題への対応とサステナビリティの追求
脱炭素化の流れを受け、環境負荷の少ない梱包資材への転換が進んでいます。脱プラスチックと省資源を目的として、配送コストや環境負荷を削減するため、紙製の緩衝材やパッケージへの見直しも進められています。

④ 梱包資材のコンパクト化
トラックドライバーの時間外労働規制に対応するため、商品を小さく梱包して積載効率(一度に運べる量)を最大化する動きがますます重要視されていきます。

最後に、この記事をご覧になる読者や、これから物流・製造業界を目指す方々へメッセージをお願いします。

カネパッケージは、単に「モノを包む」だけでなく、お客様の「まごころ」を包み、「驚き・感動・安心」を世界中に届けることを企業の使命としています。

お客様へ——スマートで地球にやさしい未来を共に

カネパッケージは、お客様の「ちょっと困った」を「よかった」に変える最適なパートナーであり続けます。

  • 究極の緩衝設計:独自の高い技術力で、製品の安全な輸送とコスト削減を両立します。
  • 環境負荷の低減:梱包材の省資源化・ダウンサイジングにより、CO₂排出量削減に貢献します。
  • グローバル展開:アジアを中心に世界8カ国・地域に拠点を構え、現地での設計・評価からトータル物流までワンストップでサポートします。

変化の激しい時代だからこそ、「空気をきれいにする夢のパッケージ」を目指し、お客様のビジネスの成長と持続可能な社会の実現を力強くバックアップしてまいります。

これから就職していく皆さんへ——ワクワクする挑戦を世界へ

社会への第一歩を踏み出そうとしている皆さんに、私たちが大切にしている「働く喜び」をお伝えします。

  • 心豊かな仕事:「社員の心が豊かになれば、仕事が変わる」という信念のもと、働く人がワクワクできる環境を大切にしています。
  • 社会貢献を肌で感じる:フィリピンなどでのマングローブ植林をはじめ、ビジネスを通じて地球環境を守る「感動」を仲間とともに体験できます。
  • 枠にとらわれない挑戦:精密機器の梱包から、梱包の技術を活かしたユニークなものづくりまで、若手のアイデアを本気で形にする社風です。

仕事を通じて誰かを幸せにしたい、世界を舞台に自分の力を試してみたい——そんな熱い想いを持つ皆さんの挑戦を、心から楽しみにしています。

「仕事」とは、仕える「仕事」ではなく、心を込めた熱い志のある「志事(こころざしごと)」であるべきです。そのような「志事」に、ワクワクしながら挑戦してください。

カネパッケージ株式会社ロゴ

企業概要

企業名 : カネパッケージ株式会社

代表者 : 金坂 良一

所在地 : 埼玉県入間市南峯 1095-15

設立  : 1976年9月29日(昭和51年)

従業員数: 1,800名(関連会社含む)

事業内容:

・各種緩衝材の設計・試験・製造・販売
・各種段ボール、OA機器等のソフトバックの販売
・海外キット製品管理・梱包・トータル物流
・人材派遣事業
・有料職業紹介事業

URL  :https://kanepa.co.jp/

 

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