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【株式会社展示会営業マーケティング】
清永健一社長インタビュー

【株式会社展示会営業マーケティング】<br>清永健一社長インタビュー

清永健一社長 略歴
株式会社展示会営業マーケティング代表取締役。中小企業診断士。奈良生まれ、東京在住。展示会やオンライン展示会を活用した売上アップの技術を伝える専門家。 中小企業への売上サポート実績は1300社を超える。NHKラジオ総合で展示会の未来について言及するなど、展示会業界活性化にも尽力。展示会活用に関して、テレビ等出演のほか、行政、公益法人、金融機関などで講演多数。
著書は
『最新版 飛び込みなしで新規顧客がドンドン押し寄せる展示会営業術』
『中小企業のDX営業マニュアル~オンライン展示会をきっかけにしたスムーズな営業改革術~』
他7作。

現在のお仕事を志し、創業・設立された経緯を教えてください。

恥ずかしいのですが、正直にお話します。わたしは、今でこそ、『日本唯一の展示会営業(R)コンサルタント』を自負していますが、最初から順風満帆だったわけではありません。むしろその逆でした。
大学を卒業して、(株)リクルート系の会社に営業職として入社しました。
当時は、就職氷河期と言われ、大学を卒業しても就職先がない学生がたくさんいる時代でしたから、就職したい企業ランキングで常に上位に入るリクルート社に入社したわたしは客観的に見て、悪くないスタートだったと思います。

ところがです。わたしはせっかく入社したこの会社をわずか4か月で辞めてしまうのです。思い返しても若気の至りとしか言いようがありません。
現在では、「入社3年で30%が退職する」と言われるように、新卒で入った会社を短い期間で退職することがそれほど珍しくなくなりましたが、当時はまだ、そんな人はだれもいなかったのです。
しかも・・・辞めた理由は、「なんとなく、自分に合っていない気がする・・・」。
そうです。わたしは、ただの世間知らずの大バカ者だったのです。

かくして、いきなり社会人として追い込まれたわたしは、ケーブルテレビ会社(現在のジェイコム株式会社)に営業職として、なんとかもぐり込みました。
ケーブルテレビは当時まだ黎明期です。営業職は、一戸建て住宅やマンションを1軒1軒回って、「ピンポーン」とインターフォンを鳴らし、ドアを開けてもらって売り込む、という昔ながらの飛び込み営業スタイルで活動しています。

「わたしは、この会社で活躍しました。その経験をもとに今、営業コンサルタントをやっているのです!」

と言うことができれば、話がわかりやすくてよいのですが、現実はそんなにうまくはいきません。
白状します。わたしは、全く売れないダメダメ営業マンでした。
当時は毎日が苦しくて苦しくて仕方ありませんでした。飛び込み営業ですから、営業職はお客さんからすれば、言わば招かれざる客です。当然、つらい仕打ちを受けます。

展示会 イメージ

「二度と来るな!」

と怒鳴られることなんて日常茶飯事。
怒鳴られた上、犬に吠えられ、びっくりして後ずさりしたら水たまりにドボン。スーツのズボンはびちゃびちゃ、靴はドロドロ。
そんな状態で別のお宅にお伺いすると、「汚れるじゃないか!」とさらに激怒される、というようなつらい、つらい日々を過ごしていました。
いや~、今思い出してもゾッとします(笑)。

そんなある日、わたしの上司がわたしを呼ぶのです。わたしは、ミーティングルームに連れていかれました。そして、上司はおもむろにわたしに質問してきます。

「清永。お前、営業職にとって一番大事な仕事って何かわかるか?」
「わかりません」

わたしは、わからなかったので、正直にそう答えました。
すると上司はこう言うのです。

「そうか。じゃあ教えてやる。営業職にとって一番大事な仕事は、『お客様からお金を確実に回収してくること』だ。ケーブルテレビの利用料を払ってくれないお客様がたくさんいるのは、お前も知っているだろう。お前は、もう明日から売りに行かなくていい。未収者さんのところに一軒一軒訪問して、『お金払ってください』と言いながらお金を回収する未収金回収業務だけをやれ。お前は今から未収金回収の専任担当者だ。いいか、これは営業職にとって一番大事な仕事なんだぞ。わかったな。がんばれよ。」

おわかりでしょうか? 早い話が、
「どうせ売れないのだから未収金回収業務だけをやっておけ!」
と厄介払いされたわけです。わたしは、この時二十五歳です。
「おれの人生は、一体どうなってしまうんだろう」
と地面が揺れるほど不安な気持ちになったことを思い出します。

ところがです。そんな典型的なダメ営業マンだったわたしの状況が、あるやり方に偶然出会ったことをきっかけに、一変するのです。
今から20年前、地上波テレビ放送がデジタル化する「地デジ対応」ということが、しきりに言われていたのを覚えておられる方も多いと思います。当時は、ちょうど地デジ対応についての関心が高まり始めた時期でした。

そんなころ、わたしが勤務するケーブルテレビ会社の株主である大阪市から連絡があったのです。「地デジ対応に関するシンポジウムを行います。ケーブルテレビ会社向けのブースを確保したから出展するように」と。
株主からそう言われたら断ることはできません。でも、株主から押し付けられる形で突然舞い込んだ仕事です。社内にはこのイベントに積極的にかかわりたい人間はだれもいません。

そこで、白羽の矢が立ったのが、わたしです。
「清永!お前にこの地デジ対応シンポジウムに関する一切を任せる。だからひとりで準備しろよ」
皆が敬遠する厄介な仕事のお鉢がわたしに回ってきました。
でもね、わたしはとてもうれしかったんです。だって、集金よりマシだから。
はじめて集金以外の仕事を任されたわたしは、一生懸命準備しました。知恵を振り絞ってて資料をつくり、できるだけわかりやすく説明できるように練習しました。
シンポジウム当日、二日間で百八十人ほど対応したでしょうか?
「地上波テレビがデジタル化するのは、何のためか、いつ行われるか、何がよくなるか、どういう準備をしておくべきか」
といったことを来場者の方々にお教えして差し上げたのです。

なんとか、シンポジウムの全日程を終えて、肩の荷が下りてホッとした頃、驚くべきことが起こります。
「清永君から、ケーブルテレビを買いたい」
「地デジについて教えてくれたあの兄ちゃんからケーブルインターネットを売ってもらいたい」
というお客様がたくさん現れたのです。その数、六十名以上。シンポジウム中、まったく売り込みをしていないのにです。
わたしは、この時、ある重大な真理に出会いました。それは、

『人は、売り込まれるのは大嫌いだけれど、教えてもらうのは大好きなのだ。だから、違和感なく教えてあげることのできる場をつくることこそが重要なんだ!』

ということです。
このことに気づいてから、営業マンとしてのわたしは豹変しました。
わたしは、シンポジウム、イベント、取材、セミナーや展示会などの場を活用しながら、「教えて差し上げる」というスタンスで営業をしていくことで、ドンドン売れるようになっていきました。
お客さんから「教える人」として認識されやすくなるために、中小企業診断士という経営コンサルタントの国家資格も取得しました。そこには、あのダメ営業マンだったわたしはもういません。
わたしは、現在の展示会営業術の原型となるこの手法を使うことによって、全社の数字の七十五パーセントを自分一人で計上するなど大活躍するようになりました。その噂は広まり、全国のケーブルテレビの営業マネージャーさんがわたしのやり方を見学に来たり、NHKがこの手法を取材に来てくれたりもしました。

株式会社展示会営業マーケティング

わたしは、勢いに乗じて、展示会営業術の原型となるこの手法をよりブラッシュアップさせるべくビジネスイベントの運営で日本一の実績を持つ銀行系コンサルティング会社に転職しました。
その会社では、展示会やビジネスマッチング、セミナーなどの企画や運営、出展サポートに携わりながら、さまざまな中小企業さんの売上アップに貢献することができました。自分が編み出した展示会営業術の手法で多くの方のお役に立てている、わたしはとても充実していました。このころのわたしは絶好調に見えたかもしれません。

しかし、好事魔多しです。わたしは未熟でした。わたしには、大きな組織で働いた経験がなかったのです。ケーブルテレビ会社という中小ベンチャー企業の、しかも、傍流を歩んできた当時のわたしには、組織で仕事をするということが全く理解できていなかったのです。
銀行系コンサルティング会社は、いわゆるきちんとした組織で、何をするにも組織のルールがきちんと定められていました。このことがわたしを悩ませることになります。わたしは、自分自身の未熟さゆえに、半うつ状態に陥りました。そして、なんと、引きこもりになってしまったのです。

わたしは、自分自身が情けなかった。自分で編み出した手法をより洗練させるために、自分で選んだ会社に自らの意思で転職し、やりたい仕事ができて、お客様にも成果が出て喜んでいただける。しかも、給料もよい。にもかかわらず、ただ、組織風土が自分に合わないというその1点だけで、メンタル不調を起こしてします。我ながら信じられませんでした。
でも、そうやって焦れば焦るほど、上手くいかなくなります。結局、わたしは、この銀行系コンサルティング会社を退職することになりました。

わたしは、どん底でした。そんな、ぺしゃんこに凹んだわたしを見つけてくれたのが、わたしの前職であるコンサルティング会社の社長です。
「清永!くすぶっているくらいなら一緒にやろうぜ。一緒に全国の中小企業の売上アップのコンサルティングをして、世の中をよくしようぜ」
彼は、こんな風に声をかけてくれました。わたしは、もう一度立ち上がりました。これまで、働きたいのに身体がついてこなくて働けなかった。そのうっぷんをはらずように、全国の中小企業さんに、売上アップのお手伝いを、展示会営業術の手法を駆使しながら、全力で行っていきました。
お手伝いした中小企業さんの数は、八年間で1195社に及びます。

コンサルティング業務を行う中で、わたしには、ある気持ちが芽生えていきました。それは、“過去の自分にリベンジしたい!”という想いです。
“やりたい仕事ができて、成果が出て、お客さんからも喜ばれている。にもかかわらず、組織風土が合わないだけで、仕事を続けることができなかった過去の情けない男”こんな自分にリベンジしたい、そして、もしも、自分と同じような境遇で苦しんでいる人がいたら、なんとかして助けてあげたい。わたしは、強くそう思ったのです。

わたしは、研究と実践を繰り返し、「ゲーム化」メソッドを開発しました。「どうせやるなら、楽しみながらやった方がいい」という当たり前のことを多くの企業は、頭では理解していますが、実際には実践できていません。ゲーム化メソッドは、この当たり前のことを、どんな企業でも実現することができる画期的なノウハウです。
わたしが独自に考案したゲーム化メソッドは、ゆとり世代の育成に悩む企業を中心に大きな成果を上げ、「仕事のゲーム化でやる気モードに変える」、「営業のゲーム化で業績を上げる」という2冊の本も出版させていただきました。
そして、この2冊の本の出版記念セミナーでは、全国8カ所で延べ1035名を動員し、中小企業の経営者さんから「自社の取り組みを根本から考え直そうと思う目からウロコの内容だ」などの嬉しい意見をいただくことができました。

わたしは、自分自身で独自に開発したこのゲーム化メソッドと展示会営業術の融合を試みました。そして、この2つの手法を融合しお手伝いすることで、たくさんの中小企業さんで、より大きな成果が出るようになったのです。
これは、考えてみれば当たり前のことです。
展示会とは、ある意味、イベントです。お祭りと言ってよいかもしれません。イベントであり、お祭りである展示会で、真面目一本やりで取り組んでも、よい結果が出るはずはありません。

あなたが展示会の来場者だとしてください。真面目に仏頂面で対応しているブースと、まるでゲームで遊んでいるかのように楽しそうにしているブースがあったとすると、あなたは、どちらのブースの会社の話を聞きたくなるでしょうか?
答えは、言うまでもないですよね。
こうして、ゲーム化メソッドを取り込むことによって、遊び心や前向きな気持ちが加わった展示会営業術は、中小企業にとって一層成果が出る手法に洗練されたのです。
そしてわたしはいま、日本唯一の展示会営業コンサルタントとして、全国の中小企業さんに、展示会営業術をお教えしています。

清永健一社長の座右の銘・大切にしている言葉など教えてください。

いつも折に触れて思い出せるように、自分の名前:清永健一と絡めて以下の内容をポリシーにしています。
__________
「清」々しく自分に正直で、
一過性でなく「永」く続く本物で
まわりを「健」やかにすることにおいて
「一」番である。
___________

自分の名前を、書いたり、入力するたびに、このポリシーを思い出してテンションを上げるようにしています。

企業名「展示会営業マーケティング」と企業ロゴに込めた想いを教えてください。

展示会営業マーケティング ロゴ

上のロゴの左側の部分をパッと見てみてください。 ひげを生やした展示会のおじさん、に見えるかなと思います。
「展」という字には、「どこまでも伸び広がる。」という意味があります。展示会の前向きで力強いイメージを、ほがらかなおじさんで表せるといいなぁと思っています。

また、見ようによっては、展示会のいう場所で、ある2人が握手している、という風にも見えませんか?見えるとうれしいのですが、これは、展示会で、出展者さんと来場者さんが商談が成立して握手している場面をイメージしています。展示会は、正しいやり方を知り、やるべきことをきちんと進めていけば、必ず来場者に喜ばれ、成果が出ます。そのイメージをロゴに込めています。
そしてこの握手は、営業部門と製造部門の2人の握手でもあります。わたしは、これまでたくさんの企業の現場を見てきましたが、多くの企業で、売る方とつくる方、つまり、営業部門と製造部門は仲が悪いケースが多いのです。部門間の壁、セクショナリズムです。こうした状況も、展示会という期限がある特別な場で、共通の目標を持って一緒に取り組むことで、わたしは、学園祭効果と言っているのですが、あたかも学園祭の準備をしていると日ごろ仲がよくなかった友人と急に親しくなるように、セクショナリズムがなくなり、社内が一枚岩になる効果があります。こうした点もロゴで表しています。

株式会社展示会営業マーケティングの詳しい事業内容や強みを教えてください。

弊社では、
・展示会に出展する企業様への売上アップ支援
・展示会主催者様などへの出展社説明会などでの講演
・展示会関連書籍の執筆、啓蒙
・展示会や展示ブース等への取材・リポート
などを行っています。

クライアントさんの中には、
・たった1回の展示会出展で4,300万円を売り上げたITシステムベンダー
・展示会後、わずか3週間で600万円の受注が確定した製麺機製造業
・自社ブランド製品の受注研修が3.7倍にアップした工作機械卸売業
など、すばらしい成果を出しておられる企業が多数あります。

うれしいことに、
「展示会出展を、営業活動の中に組み込んで、準備→当日→フォロー を一気通貫でサポートサポートしてくれる会社は弊社しかない」
とよくお客様におっしゃっていただきます。

「飛び込みなしで新規顧客がドンドン集まる展示会営業術」、「中小企業のDX営業マニュアル~オンライン展示会営業術」など、展示会というニッチなテーマで書籍を5冊も出版しているマニアックな人間はわたししかいないので、そのようにおっしゃっていただけるのではないかなぁと思っています。

清永健一社長 本

株式会社展示会営業マーケティングを運営される上で大切にされていることを教えてください。

世の中には、素晴らしい製品や技術を持っているにもかかわらず、それを上手くアピールすることができずに、もったいないことになっている企業さんがたくさんあります。
わたしは、そうした企業さんに、展示会出展を通して「自分たちは、もっとすごいんだ!」と気づいていただきたいと強く思っています。
そのためのキーワードは、「楽しむ」ということです。わたしは、ゲーミフィケーションの専門家でもありますので、コンサルティングや研修、そして、展示会の実際の運営に、ゲームの要素を組み込んで、自然と楽しみながら取り組める仕掛けを随所に盛り込んでいます。展示会というのは、ある意味、お祭りですから、楽しみながら取り組むことで、成果が加速していきます。

また、わたしは、展示会は、企業が自社の想いや志を世の中に堂々と発信する最高の場だと信じています。ただ単に儲けたいから事業をやっている企業さんはほとんどいません。どの企業さんも、自社の製品、技術、サービスを通して、世の中をよくしたい!と心の奥底では考えておられます。でも、日々の忙しさの中で、なかなかこうした想いを伝える機会を持ちにくい現実もあります。そこで、わたしは、展示会を、自社の想いを世の中に発信する機会にしてほしいと強く思うのです。

企業概要

企業名 : 株式会社展示会営業マーケティング

代表者 : 清永 健一

所在地 : 東京都品川区東品川

設立  : 2016年5月

事業内容

・展示会に出展する企業様への売上アップ支援
・展示会主催者様などへの出展社説明会などでの講演
・展示会関連書籍の執筆、啓蒙
・展示会や展示ブース等への取材・リポート

URL  : https://tenjikaieigyo.com/

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