【株式会社 弎画堂】
　相澤里志社長インタビュー　

現在のお仕事を志したキッカケを教えてください。

実は、大学時代は警察官を目指しており、公務員試験対策に強い大学に進学しました。
しかし、大学在学中の販売のアルバイトをきっかけに販売職の面白さに目覚め、
大学卒業後は大手家電量販店の販売員の職につくことに。

販売職は、私にとっては転職だと思っておりましたが、
３年ほどするとその先の社会人人生を考えるようになり、
一生勤めていく自信がゆらいでいきました。

その頃から、こっそり転職活動をしておりましたが、
なかなか一生をかけて挑戦したい職が見つからずにおりました。
６年半ほど経ったころ、自身の結婚式を挙げた際に、その後の人生を変える出会いをしました。
その方は、私たちの写真撮影を担当してくれたカメラマンさんで、
撮影をしながらとても気持ちのいい対応をしてくださいました。

輝いて見えました。

それから3ヶ月が経ったころ、妻が新聞折込に掲載されていた求人を見つけてきてくれました。

「ブライダルフォトグラファー　正社員募集　未経験可」

私は悩むことなく、その求人に応募しました。

写真やカメラに対する知識や経験はありませんでしたが、
その職業につきたいという気持ちだけで面接にのぞみました。
熱意だけは伝わったのか、まさかの採用となりました。

7年勤めた家電量販店を退職し、そこから、私のカメラマン人生がスタートしました。

相澤社長の学生時代や前職でのご経験・ご経歴を教えてください。

大学卒業後は、大手家電量販店販売員を７年（最終年度 年間個人売り上げ１億円、CS優秀賞_社長賞受賞）、ブライダルフォトグラファー（社員カメラマン）として４年半、個人事業主として独立し3年、その後、映像制作部門のある会社に取締役として合流し4年、2023年4月に（株）弎画堂を設立の際に代表取締役に就任。

株式会社弎画堂創業された経緯を教えてください。

弎画堂を立ち上げる前は、松本市内にある会社の映像/写真事業部の部長（取締役）職に就いておりました。
この職についてから３年間は、売り上げも順調に推移し、少しずつではありますが、利益も出るようになってきました。
しかし４年目に大きな壁が立ちはだかりました。
私の経営戦略ミスにより、事業は大きく赤字に転落。
取締役という立場であったため、その責任をとるかたちで退職を勧告されました。
2023年3月15日早朝のことです。

その後、３月末をもって、その会社を退職することになり、赤字に転落した事業部ごと、全くの新会社として再出発すべく準備にとりかかることに。
当時一緒の部署で働いていた社員２名も一緒についてきてくれることになり、手探りの中、ありとあらゆる人脈のお力添えをいただきながら、2024年4月25日に創業に至りました。

十分な時間や予算もない中、ついてきてくれた社員、立ち上げに協力してくれた方々、新会社となってもお取引を継続してくれたお取引先様、そしてこのような状況を陰で支えてくれた家族には、本当に感謝しております。

企業名「株式会社弎画堂」に込めた思いは？

立ち上げメンバー３人で意見を出し合い、とても悩みました。
最終的には、それぞれが入れたい文字を１文字ずつ提案しようとなり、

「弎」３人でスタートした会社
「画」写真や動画の意味を持つ
「堂」人が集まる場所になるように

このような意味をこめて「弎画堂」という会社名にしました。

ちなみに、「弎」の文字はとても珍しい字で、名刺交換の際など話題になることが多い漢字です。
実は当初、普通の「三」だったのですが、書類提出の直前に画数占いをしたところ、あまり良い画数ではないとわかり、
急遽、「さん」と読む漢字を皆で探し、現在の「弎」という字が見つかり、
この文字だと画数の運勢も良いということで、この漢字で決まりました。
結果として、人の記憶に残りやすい会社名となり、私もとても気に入っております。

今まで苦労された経験、そこから学ばれたことを教えてください。

急ピッチで立ち上げた会社ではありましたが、コロナ禍から開けつつある時期と重なり、立ち上げ当初から売り上げは順調に推移しました。しかし、やはり壁は待っておりました。
会社を立ち上げるにあたり、私を含め３人で創業したのですが、その内の1名と別れの時期がやってきたのです。
2024年7月のことでした。

会社の方向性や今後の戦略について議論するたび、少しずつお互いの目指すところの違いが明確になり、
そのギャップを抱きながら今後も一緒にやっていくよりは、別々の道を歩んで行こうということになりました。
会社の財務的な体力や私の度量がもっと大きければ、それぞれの思いを共存しながらお互いの目指すところへ邁進することもできたのかもしれません。この判断が正しかったのかがわかるのは、まだ何年も先のことになりそうです。

今後のビジョン、そしてこの記事を読んでいる方へメッセージをどうぞ。

この会社を立ち上げて２年が経ちました。
初めて社長という立場になり、日々悩みながら会社経営を続けております。
販売員時代、当時の私の上司であるS店長が言っていた言葉が私の中にずっと生きています。

その言葉は「撤退は最大の悪」という言葉です。

お客様にサービスが提供できなくなることが最大の悪であると、その店長から教わりました。
よって、弎画堂を立ち上げるとき、私はこの会社を末永く続く会社にしたいという思いで創業しました。
撤退しないためには、お客様から求められる存在でなくてはならない、
そしてお客様が価値を感じていただけるサービスを提供し続けていかなくてはなりません。

私どもの商売は、最新の情報や技術も取り入れながら、守るべき文化との共存が必要だと考えております。

今後も、守るべきものを見極めながら、仲間とともに新しいチャレンジをしていきます。
ぜひ、応援いただけますと幸いです。