社長 企業 その他

 【株式会社ネタもと】
本村衆社長インタビュー

 【株式会社ネタもと】<br>本村衆社長インタビュー

本村衆社長の学生時代

東京生まれ、横浜育ち。一人っ子だったため、中学・高校と自らの意志で全寮制の私立山手学院に6年間在籍しました。当時は先輩絶対服従の時代で、下級生時代には多くの苦労を経験しましたが、この環境で自立心が養われ、精神的にも肉体的にもタフになったと思います。

高校時代は自宅が鎌倉に引っ越していたこともあり、勉強をせずに毎日のように鎌倉を中心とした湘南エリアでバイクを乗り回す生活になり、学生寮も退寮させられることになりました。しかしそんな私のもとに16歳の時大きな転機が訪れました。友人が運転するバイクの後部座席に乗っていて大事故に遭遇。バスと衝突し数十メートル跳ね飛ばされるも、奇跡的に無傷。『死』を実感する事故の経験から「神様に助けられた、生かされている」と実感し、高2の冬にバイク生活から足を洗いました。

そんな高校生活だったため、親も将来を心配するようになり、担任の先生に相談し、私より3歳年上で当時大学生だった怖い先輩に家庭教師を頼むという”ウルトラC”の秘策を考えたのです。寮生活の経験から先輩の言うことは絶対だったため、中学2年生の英語から勉強を開始。高2の2学期から猛勉強し、現役で日本大学商学部に合格することができました。しかし早稲田大学政経学部を目指して1年浪人を決意。悪友との関係を断ち、彼女も作らず、ボロボロのアパートに住んで勉強に集中。偏差値35から上昇させ、法政大学や青山学院大学に合格するも、早稲田は不合格。そして青山学院大学経済学部に入学しました。

 

 

現在のお仕事を志したキッカケ

大学入学後、英語研究会に入るも遊びの誘惑に負け、テニスサークルに。やがて遊びのフィールドは六本木ディスコへ。当時は六本木スクエアビルがディスコのメッカで、金土曜日には200名が列をなしていました。私は「モテたい」という動機でディスコのパーティーを企画するようになり、さらに「六本木フェスティバル」では3,000人の集客に成功。このイベントがテレビ4番組、計20媒体に取材されました。この経験で『メディアの凄さ』を実感し、現在のビジネスの原点となりました。

その後、安定的な集客力を活かし、企業協賛を得るセールスプロモーション事業を展開。企業向けビジネスを本格展開するため、大学2年生20歳で株式会社フリーアンドイージーを設立し、一度も企業へ就職したことがないまま起業、経営者となりました。当時の初任給15万円の時代に、月40万円以上の収入をコンスタントに得ており、ビジネスに傾倒していた私は学校に通わず、結果大学4年間で16単位しか取得できず中退しました。

その後、読者モデル派遣事業を行う会社と合併し、パズルリングを設立。当時は自社商材がなく、顧客ごとにカスタマイズするため、その都度の対応に労力がかかり、もっと効率よく収益があがる方法はないかを模索していました。

そこで、プロモーション予算の多い化粧品、日用品、食品・飲料業界に注目。『実体験型プロモーション』を考案し、約2万人の生徒を持つ料理教室運営企業と提携しました。食品メーカーが宣伝したい食材を無料提供し、料理教室で実際に調理・試食してもらう仕組みです。教室は無料で食材を得られ、さらに報酬も得られる。生徒は上場企業のOLが主流で購買率が高く、メーカーにとっても効果的なwin-winモデルでした。この頃から明確に『仕組化して儲ける』ことを意識してビジネスを展開するようになり、この思考は今の”ネタもと”のビジネスモデルに繋がっています。

 

株式会社ネタもと_本村衆社長3

 

独自のサービスモデルを開発

私は、PR業界の構造的な矛盾に着目しました。2000年代のPR業界は今よりももっと属人的な仕事のやり方で、月100万円以上PR会社に払ってメディアに繋げてもらう、大手企業向けのサービスが主流でした。しかし、実際に必要としているのは広告予算に制約がある中小企業ではないかと考えたのです。

そこで、2005年に莫大な予算がなくとも安価にPR活動ができる仕組みである【プレスリリースプラットフォーム】(現:ネタもと)を自社開発しました。従来の10分の1の費用で利用できるサービスで、業界先駆けのこの仕組みは、多くの中小企業にとって画期的なサービスとなりましたが、今までになかったサービスのため、最初はあまり反応が良くありませんでした。しかしあるとき、外資系の広報担当者から「こんなサービスはアメリカにもない!絶対にうまくいく」と言ってもらえたことで可能性を信じることができ、PRセミナーやメディアとの懇親会などを開くなど、コンテンツを増やし進化させ、独自性を大切にしながら少しずつ大きなサービスにしていきました。

また、プレスリリースプラットフォームを売り始めたとき、経営者である私と営業担当者との間には大きな売り上げの差がありました。当然、営業力が違いますし、誰よりも思い入れがある。だからこそ伝わり、売れる。でも、私一人が売り続けていたら、社員を雇っている意味がありませんし、そのような状態が続けば人材も定着せずにいつまでたっても会社として弱いままです。そこで「人に頼るビジネスモデルではなく、仕組みで成長させることが重要」と考え、マネジメントも仕組み化を重視して進めました。

 

 

「PR=経営」を叶えるサービスモデルに進化

弊社は現在お客様に「PR=経営」とお伝えしています。

現状は多くの方がPRを宣伝活動と混同されていらっしゃいます。PR(Public Relations)は公との良好な関係を作るための活動であって、売上を作るための仕組みづくりではありません。PRとは、会社の強みをつくり、社員とメディアを通じて情報発信を行うことで、全てのステークホルダーへのファンづくり(共感者づくり)を行う活動であり、それが結果として売上や採用成功につながると考えています。

私が大切にしているAppleの創業者であるスティーブ・ジョブズの名言にもありますが「いくら素晴らしいものをつくっても、伝えなければ、ないのと同じ。」であり、会社、商品の強みを社内外に発信することは、経営において最も重要なポイントです。

そして、PRの本質である「ファンづくり」で一番重要なのは「社員のファンづくり」です。商品やサービスを顧客に提案する営業は、自社がメディアに取り上げられたことで、より自信をもって提案できるし、お客さまからは第三者のメディアからの情報が信頼してもらえる1つとなります。そして、40年以上の経営経験と、20年近く企業の広報支援の経験からも「課題を乗り越え成長し続ける企業は、社員のファンづくりが不可欠」でることを実感しています。社員自身が会社や商品の魅力を自らの言葉で語り、社外に広げることこそが、企業成長の基盤になります。そのことから経営者や社員が主体的に広報活動を行う「広報の自走化支援」のモデルを確立したのです。

 

 

株式会社ネタもと_本村衆社長1

 

 

株式会社ネタもとの事業内容や強み

弊社が他社と大きく違う点は、お客様が広報活動をご自身で行えるように「広報活動の自走化」をゴールに置き、支援を行っているところにあります。自社で魅力を発信し企業のファンづくりを行うことで、社会からの信頼を得て採用活動や社員の定着率アップ、最終的には業績向上に影響します。

自社内で持続的に広報活動を行っていただくために提供するサービスとして「メディアとの接点」「PRのノウハウ」を提供、そしてお客様自身で広報活動を進めていけるよう担当者育成支援をしています。さらに、効果測定が難しいとされている広報PR活動において、独自の100以上の視点からお客様企業の広報力を数値化し、進捗を計測する「PR活動診断」を定期的に実施し、企業の広報力を可視化することを実現しました。

また、社内では「人に依存せず、仕組みで成長するストック型事業」を経営の軸に据え、新卒社員でも販売できるサービス設計を重視しています。

 

株式会社ネタもとで働く仕事のやりがいについて

弊社は社員に対して単純に経営理念やビジネスの方向性を理解させるのではなく、働くマインドにも触れることで、どのような人生を生きたいか、そのために何を成し遂げたいのかまで深掘りし、会社としてそれをサポートできるような制度を整えました。また、会社の考え、全員が目指す方針を「ネタもとLIFEBOOK」という冊子にまとめ全社員に配布し、日々活用することで理念浸透や社員のファンづくりを行っています。

社員をファンにするためには、理念浸透や福利厚生の充実だけでなく、きちんと利益を還元することが重要です。2025年現在、社員の平均年齢が26歳、平均年収が650万円となっています。来年度には新卒社員が増えることから平均年齢25歳、平均年収800万円に到達する見込みです。

社員が仕事を楽しめる環境、成果に見合った利益の還元を行うことで、会社のファンになり、ファンで居続けてくれると信じています。

 

株式会社ネタもと_本村衆社長2

 

社員に対してどのような人間になってほしいとお考えですか?

私は100歳まで生き、死ぬ直前に「良い人生だった」と確信を持って死ぬということを人生の目標にしています。「良い人生だった」と思える人生にしたいのは私だけではなく、誰もが思うことだと思いますし、社員にもそんな人生にしてほしいと本気で思っています。

私は社長の仕事は「ビジョン構想業」「決断業」「社員育成業」の3つだと思っています。40年以上経営する中で一番難しいと思っているのは「社員育成業」です。社員には目的型の人間になってほしいと思い、そのための教育を行っています。

例えば、3年後、5年後にプライベートと仕事でそれぞれどのようなことをしたいのかを考えてもらい、そこから必要なお金や行動などを詳細に洗い出してもらっています。良いマンションに住みたいのであれば、家賃がいくらで税金も考えたうえでどのくらいの年収が必要なのか。ネタもとで目標とする年収を目指すのであれば、現時点から何年以内にどのような成果を上げる必要があるのかなど、プライベートで達成したいこと、仕事で達成したいことを繋げて未来の計画を練ることで人生に目的ができ、豊かな人生を送ることができるのです。

そして、人生に目的を持った従業員が集まることで素晴らしい会社になっていくと考えています。

 

どのような方に株式会社ネタもとのサービスを届けたいですか?

本当にPRが必要なのは中小企業ではないかと考え、莫大な予算がなくとも安価にPR活動ができる仕組みを開発しました。実際に必要としているのは広告予算に制約がある中小企業です。中小企業を中心に、広報活動を自走化したいと考えている企業が主なターゲットです。

そして特に中小企業は社員を会社のファンにすることが重要です。社内でファンづくりをすることが、会社全体の利益の押し上げに繋がるからです。利益をつくる際、多くの経営者はいかに売るかという営業戦略から考えられると思います。ですが、私は自社や商品の強みを明確化し、まずは従業員にそれを好きになってもらうことも同等に重要だと考えています。

ファンは好きな商品を自ら宣伝しますし、好きな会社で働いているので仕事に対する熱量も高くなり、社員同士の連携も強化され、結果的に大きな利益を得ることが可能です。また、離職率や採用コストの低下、定着率も安定するので、持続可能な経営を行えます。

ネタもとは「PR=経営」を企業に伝え続け、日本の企業を元気にしたいと思っています。

 

 

株式会社ネタもと_ロゴ
企業概要

企業名 : 株式会社ネタもと

代表者 : 本村 衆

所在地 : 東京都港区北青山2-12-16 北青山吉川ビル 4F

設立  : 2000年11月15日

従業員数: 50名

事業内容: 広報自走化に向けたPR業務代行・アドバイザー業務、企業・団体と報道関係者をつな
ぐ各種PR支援コンテンツの提供

会社HP :  https://netamoto.co.jp/

採用ページ:  https://netamoto.co.jp/recruit/

 

NEW POSTS

【株式会社Epace】<br>佐藤駿介社長インタビュー 社長,企業,情報通信,学術研究・専門技術サービス,宿泊・飲食サービス

【株式会社Epace】
佐藤駿介社長インタビュー

【株式会社ワイワイワークス】<br>有賀靖高社長インタビュー 企業,医療・福祉,その他

【株式会社ワイワイワークス】
有賀靖高社長インタビュー

【LandBridge株式会社】<br>三森一輝社長インタビュー 社長,企業,情報通信,学術研究・専門技術サービス,教育・学習支援

【LandBridge株式会社】
三森一輝社長インタビ...

【株式会社meleap】<br>福田 浩士社長インタビュー 社長,企業,情報通信

【株式会社meleap】
福田 浩士社長インタビュー

【株式会社Life style Innovation】<br>石川 知佳社長インタビュー 社長,企業,複合サービス

【株式会社Life style Innovation】

【株式会社アクトビ】<br>藤原 良輔社長インタビュー 社長,企業,情報通信

【株式会社アクトビ】
藤原 良輔社長インタビュー

CATEGORY