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【株式会社フリースタイル】
青野豪淑社長インタビュー

【株式会社フリースタイル】<br>青野豪淑社長インタビュー

青野社長の学生時代や前職でのご経験・ご経歴を教えてください。

私は大阪府で6人兄弟の末っ子として育ちました。家庭は貧しく、早く自立する必要がありました。
学生時代は勉強よりもアルバイトをして稼ぐことを優先し、高校卒業後は大手食肉店に就職しました。しかしBSE(狂牛病)の流行による業績悪化により転職を余儀なくされ、営業職に転身しました。持ち前のハングリー精神が活きて、営業マンとしては好成績を収めることができました。
一方で私生活では自己啓発セミナーに傾倒し、結果として4000万円もの借金を背負うことになりました。このどん底の経験から、利己的な生き方を見直し「人のために生きる」ことを決意しました。

フリースタイルを創業された経緯を教えてください。

再起を決意し、兄のいる名古屋に移り住んで生活を立て直している時、繁華街で学校や社会からドロップアウトし、さまよっている若者たちと出会いました。
生まれ育った環境の悪さから、人生を半ばあきらめているような彼らに、自分自身の過去を重ねました。私も大人になるまで、「自分の限界は頑張ってもこんなものだ」と自ら限界を決め、それ以上の幸せを掴むことを諦めていました。ところが、大人になってから出会った人たちの教えのおかげで、自分で決めた限界は幻想だったということに気づけたのです。そして、正しく行動すれば、誰だって成長し、成功をつかみ取ることができると経験をもって知ることができました。
社会に馴染めない人や挫折を経験した人でも、もう一度挑戦できる環境をつくりたい。そんな思いから、2006年に名古屋で株式会社フリースタイルを創業しました。最初は小さな会社でしたが、「育てること」を軸に、一歩ずつ事業を広げてきました。

フリースタイルの理念を教えてください。

私たちの理念は「いつからでもコンティニュー」です。これは、人生やキャリアにおいて失敗や挫折があっても、何度でもやり直せるという信念を込めています。

株式会社フリースタイルイメージ4

理念やビジョンに込めた想いと具体的に取り組まれている事を教えてください。

理念には、過去に失敗や苦労を経験した人でも、社会で再挑戦できる場をつくりたいという想いがあります。
具体的な取り組みとして、IT未経験者を一からITエンジニアに育成する社内教育に力を入れています。カリキュラムを通してプログラミングを学びながら、実務経験を積み、スキルが身につけば自社開発しているゲームのプロジェクトメンバーやシステム開発チームのメンバーに登用されるステップアップの仕組みを備えています。

また、障がい者就労支援施設「フローラ」と連携し、障害者支援施設利用者に向けたIT教育、そして実務経験を積めるプロジェクトも進行中です。このプロジェクトから福祉施設の業務効率化を支援するシステム「福祉リンク」などをすでにリリースし、実際に福祉施設において導入・活用いただいています。

フリースタイルの詳しい事業内容や強みを教えてください。

事業は大きく三本柱です。

ITソリューション事業(SES):お客様の抱えている問題や不便の解消に役立つスキルや経験を持った技術者を派遣し、IT技術を用いた課題解決を行っています。

システム開発事業:プログラミング学習Webサービス「CodeMastar」や福祉施設向け「福祉リンク」など、社会課題を解決するITプロダクトを中心に開発しています。

ゲーム開発事業:自社タイトル「オバケイドロ!」シリーズの開発のほか、受託開発も行っています。

強みは「ゼロから人を育てられる仕組み」です。技術的な教育とメンタルサポートにそれぞれ専任の部隊を設けており、スキル面だけでなく人間力も高い技術者を育成する仕組みを整えています。

株式会社フリースタイルイメージ2

フリースタイルを運営される上で大切にされていることを教えてください。

何よりも「人との対話」です。私は自分自身の経験から、人生の成功を左右するのは「生まれ持った才能」ではなく、「誰と出会い、誰の話を聞いて育つか」だと考えています。
自分には才能がないから…と諦めている人に、その思想を捨て、もう一度挑戦してみようと心から思ってもらえるようにするために、まずは私や会社を信頼し、心を開いてもらう必要があります。

初期の頃は私自身が社員と1対1で話すことにこだわっていましたが、私の考えをよく理解してくれているメンバーを中心に“人事部 モチベーションチーム”を形成し、彼らに対話の役割を移行しました。

コミュニケーションを通じて信頼が生まれ、人材が定着し、挑戦できる風土が醸成されました。社員が会社に信頼を置いた上で成長してくれれば、おのずと会社は成長するはずです。だからこそ経営をする上では、事業の数字よりも、まず人を大切にする姿勢を優先しています。

今後の目標やビジョンを教えてください。

今後、事業拠点を拡大し、より多くの地域でIT人材の育成・輩出に取り組むことを目指しています。10月から大阪拠点を新設し、関西圏の人材や企業との連携を強化することで、地域の課題解決や雇用創出に貢献していきます。

また、システム開発事業を通じて、身近な社会課題に応えるソリューションを生み出すことにも注力していきます。

障害者プログラマーをはじめ、さまざまなバックグラウンドを持つ人々が自己実現できる社会をつくることも重要な使命と考えています。そのため、社内の教育制度を充実させるとともに、国内外の企業や福祉施設との連携を進め、多様な人材が挑戦できる機会を増やしていきます。

こうした取り組みを通じて、フリースタイルは単に自社の成長を追求するだけでなく、誰もが挑戦し活躍できる社会をつくることを目指しています。

ロゴ

企業概要

企業名 : 株式会社フリースタイル

代表者 : 青野 豪淑

所在地 : 愛知県名古屋市中区錦 1丁目-5-13 オリックス名古屋錦ビル9階

設立  : 2006年9月15日

従業員数:  293名(契約・派遣社員、フリーランスを含む)

事業内容: ITソリューション事業、ゲーム開発事業、システム開発事業

URL  : https://freestyles.jp/

 

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