【株式会社ルートゼロ】
柴田侑亮社長インタビュー
2003年、高校卒業後、音楽成功を夢に全国でLIVE活動を行う
2005年、『貧乏バンドマン』にはなりたくないと20歳で起業
2008年、営業代行会社の役員として立ち上げに参画。
2010年、MUSIC BARを開業
2011年、株式会社メイションに入社、ブライダル事業に従事2015年、スマ婚事業部 事業責任者に就任
2016年、株式会社ルートゼロを創業、代表取締役に就任
1984年9月21生まれ 大阪府高槻市出身
高校卒業後、音楽成功を夢に全国でLIVE活動を行う毎日。
『貧乏バンドマン』にはなりたくないと20歳で起業。
フルコミの営業から始まり、通信系や、中古自動車販売業を立ち上げ、23歳で営業代行会社の役員として立ち上げに参画、その後にMUSIC BARを開業するが、すべてが鳴かず飛ばずになりここで挫折、音楽業界の引退と同時に全てをリセット。
結婚を機に社会人としての経験を積む為に全てを捨てブライダル関連事業を営む某ベンチャー企業に26歳で初就職。
約5年間、事業運営など幅広い仕事に従事するようになる。サービス業としての品格、ベンチャー企業としての体質や、組織拡大の瞬間を間近で感じながら、ビジネスの本質を学び、30歳を期に生涯続けていけるビジネスを追いかけIT業界へ転職。
その後、父親の癌をキッカケに株式会社ルートゼロを創業。
代表取締役に就任、日本のIT人材不足を解決する為、HR領域に注力。
きっかけは、一言でいえば「大事な人を大事にしたい」という想いです。
いろんな出来事を通じて痛感したのは、「仕事もお金も大事だけれど、その先にいる“人”を守れなければ意味がない」ということでした。
前職のブライダル企業では、事業責任者として走り切った一方で、働き方と家族との両立に限界を感じる瞬間も多かったんです。「このままの働き方を続けていたら、本当に守りたい人を守れなくなるかもしれない」。そんな焦りと危機感が、IT業界への転職と、その先の起業への大きな原動力になりました。
そして、社会全体を見渡したときに「IT人材不足」という大きな社会課題に出会ったとき、「大事な人を大事にする」という自分の想いと、この社会課題をつなげて、自分の人生をかけて取り組んでみたい。そう思ったことが、今の仕事を選んだ決定的なきっかけです。
直接のきっかけは、父の癌の発覚です。
「日本一レベルの先進医療を受けさせたい。そのために絶対に金を稼ぐ」と、病室で本気で誓いました。このときに、「仕事は大切だけど、それ以上に“大事な人を大事にする”ために仕事をするんだ」と、自分の中の理念がはっきり形になりました。
その少し前、30歳のときにキャンピングカーでアメリカ大陸を4,000km横断する旅をしていて、「この景色を“人生のラストシーン”にしたくない。もっと勝負したい」と感じていました。IT企業への転職も、「いつかは起業するための修行」という位置づけで選んだ側面があります。
IT業界で現場を知る中で、日本のIT人材不足や、SES業界の構造的な課題を目の当たりにしました。「ここを本気で変えられれば、社会全体の働き方も変えられる」。
父の病気という個人的な出来事と、日本のIT人材不足という社会課題が、一本の線でつながった瞬間に、「大切な人を大切にできる社会をつくる」という想いを込めて、株式会社ルートゼロを立ち上げる決意を固めました。

正直、「よし、今からモチベーションを上げるぞ!」と意識的にやっていることはあまりありません。どちらかというと、“モチベーションが下がらない仕組み”を自分の中に作っています。
ひとつは、思いついた瞬間の熱量を逃さないこと。
やりたいことが頭に浮かんだら、10〜15秒以内、遅くても1分以内に予約や申込みまで済ませるようにしています。人間は時間が経つほど「やめておこう」という防衛本能が働くので、その前に一歩踏み出してしまう。これは、夢から逃げないための自分なりのルールです。
もうひとつは、「誰のためにやっているのか」を常に思い出すことです。
コロナ禍で売上が落ち込んだとき、「仲間を守るためなら、もう一回大きな挫折をしてもいい」と腹をくくって、2年間売上がゼロになっても社員全員の給料を払える額の借入れを決めました。あのときも、「自分のため」では絶対に踏み切れなかったと思います。仲間や社員の存在そのものが、僕にとって一番の原動力であり、モチベーションそのものです。
「夢は逃げない。逃げるのはいつも自分だ。」
高橋歩さんの言葉ですが、この一文に出会って以来、「決めた夢から自分が逃げない」ことを自分のルールにしています。夢を叶えるかどうかは環境ではなく、自分が逃げるかどうかだと教えてくれた言葉です
社名の由来は、アメリカの国道「ルート66」から来ています。
ルート66のように、多くの人の旅の始まりになるような“道”をつくる会社でありたい。そこから、「ZERO=起点」という意味を重ねて、「ルートゼロ」という名前にしました。
サブタイトルとして掲げているのが、「Let us make a “michi”」。
誰かが敷いたレールの上を歩くだけじゃなくて、自分たちの人生の道を自分でつくろう――というメッセージを込めています。
ロゴは、丸の中に一本の道が遠くへ伸びていくようなデザインになっています。これは「まだ見ぬ未来へと続く一本道」を表現していて、ルートゼロでの挑戦が、誰かの人生の新しいスタート地点になってほしい、という願いを込めています。
株式会社ルートゼロの理念の根っこにあるのは、「大事な人を大事にする」という考え方です。その上で、会社として掲げている明確なミッションが「日本のIT人材不足を解消すること」です。
日本は第3次・第4次産業革命でIT化に出遅れ、第5次産業革命(人間中心・サステナビリティ)でもこのままだと取り残されかねない状況にあります。今この課題に本気で向き合わないと、子どもや孫の世代が“大変な未来”を背負うことになる、という危機感があります。
だからこそ、「大事な人たちが、将来も笑って暮らせる社会をつくる」ために、IT人材を増やし、働き方そのものをアップデートしていく。それが、ルートゼロの理念です。
理念は「日本のIT人材不足を解消する」こと。
この言葉を看板に掲げるだけでなく、事業の設計そのものをこの理念から逆算しています。
具体的には、未経験者の採用から研修、SESとしての現場配属、そして受託開発に至るまでをワンストップでつなぐ仕組みをつくり、エンジニアの“入口から出口”までキャリアを面倒見る体制を整えています。
また、助成金を活用した独自の研修事業「ディラボ」を展開し、企業の研修コストやエンジニア側の金銭的負担を抑えながら、スキルアップに集中できる環境を提供しています。SES事業においても、単価連動の給与や案件選択の自由を用意し、「働く人の人生が豊かになること」を軸にした経営を行っています。
ルートゼロの事業は大きく3つです。
1つ目:メイン事業である SES(システムエンジニアリングサービス)事業
エンジニアが様々な開発現場で経験を積み、自らの市場価値を高められるよう、全国4拠点体制で展開しています。
スキルレベルに合わせた配属とフォロー体制により、未経験からでも着実にキャリアを積める仕組みを構築しています。
2つ目:助成金を活用した研修事業(ディラボ)
研修段階のエンジニア給与を国の助成金でまかなえる独自スキームを確立。
これにより、企業は低コストで人材育成ができ、エンジニアは収入を得ながらスキル習得が可能という“双方にメリットのあるモデル”を実現しています。
高収益かつ再現性の高い事業として、SES事業と強く連動している点が特徴です。
3つ目:受託開発事業
自社で採用・育成したエンジニアを中心に、Webシステム・アプリ・業務システムなどの開発を行う受託事業を展開。
案件アサインまでを内製化している強みを活かし、スピード感ある体制構築や高品質な開発支援が可能です。
ルートゼロの強み
ルートゼロの最大の特徴は、採用・育成から研修、アサイン、受託開発までを自社完結で運営できる“フルスタック人材育成モデル”を持っていることです。
さらに、研修費用をほぼ助成金でカバーできる仕組みによって、
企業はリスク低く人材を確保でき、エンジニアは収入を得ながら学べる、双方に最適な環境を実現しています。
一番の独自性は、「エンジニアの学びと生活を、同時に守れる設計」になっていることです。
助成金を活用した研修モデルでは、研修期間中の給与を国が負担するため、エンジニアは生活を犠牲にせずにスキルアップに集中できます。また、研修の発注先を自社グループ内にすることで、キャッシュが外部に流出しない構造を実現しています。
こうしたスキームを本格的に回しているSES企業は、ほぼ存在しません。
加えて、単価連動の給与制度や案件選択の自由度、属人的な“スーパー営業マン”に依存しない営業体制、取引先をあえて分散させることで特定企業への依存を避けるポートフォリオなど、業界の課題を構造から変える仕掛けを複数持っていることが、ルートゼロの大きな差別化ポイントです。


まず大切にしているのは、「等身大でいること」です。
背伸びをして大きく見せるのではなく、「今できること」「まだできていないこと」を正直に伝える。実績も弱点も含めて、できる限りフルオープンにすることをルールにしています。嘘をつかないことは、社員に対しても、お客様に対しても、絶対に守りたいラインです。
次に、「仲間を守る」というスタンスです。
顧客のために社員をすり減らすのではなく、「無理な約束はしない代わりに、仲間は全力で守る」という順番を徹底しています。最終的な責任は社長である僕が取る、その前提で「みんなで会社をつくる」共創の意識を大事にしています。
そのために、経営会議やボード合宿を通じて、目標設定や意思決定のプロセスにメンバーが参加できる仕組みをつくっています。Mission/Vision/Value(MBV)を日常的に語り続け、行動の基準がぶれないようにすることも、運営上の重要なポイントです。
一番のやりがいは、「自分の意思決定が、会社の未来そのものを動かしていく感覚」です。
役割を持ち、自分で考え、決めたことの結果がダイレクトに数字や組織に返ってくる。それによって会社が変わっていくプロセスを、当事者として体験できます。
ルートゼロにとってSESは“目的”ではなく“手段”です。
ここから新規事業を立ち上げたり、新しいサービスに挑戦したりする余地がまだまだあり、未来に対する伸びしろを一緒に形にしていけるフェーズにいます。
また、直近のキャッシュアウトの危機があったときも、社員には一切不安を見せず、経営陣だけで必死に走り回って会社を守りました。その事実を後から知ったメンバーが、「この会社で働いていることが誇らしい」と言ってくれたのは、経営者として何よりの報酬でした。
「自分たちの会社を自分たちで作っている」という実感と、仲間に対する誇り。それが、ルートゼロで働く一番のやりがいだと思います。
創業3年目あたりが、正直一番しんどい時期でした。
「挑戦こそ正義だ」とアクセルを踏み続けた結果、勉強不足のまま投資を繰り返し、トップライン(売上)だけを追いかける“トップライン病”にかかっていたと思います。
たとえば、かっこよさだけで突っ込んだ東京進出は、リソース分散で一度失敗しました。また、大量採用に踏み切った直後に、銀行から約束されていたはずの融資が突然白紙になり、キャッシュアウト寸前まで追い込まれたこともあります。
そのときに痛感したのは、「銀行を信じすぎないこと」「数字から逃げないこと」、そして「どれだけ売上があっても、キャッシュが尽きたら終わり」という当たり前の事実でした。
同時に、「人を大切にすること」と「謙虚に学び続けること」が、経営のど真ん中にいないと会社は持たないということも、この苦しい経験から叩き込まれました。苦労した時期こそが、今のルートゼロの財務体制や組織づくりの土台になっています。
今のキャリアや給与に、どこかモヤモヤを感じているエンジニアの方たちに届けたいです。「本当はもっとやれるはずなのに」「このまま歳を重ねて大丈夫なのか」と、心のどこかで引っかかりを抱えている人たちに対して、「もう一度、自分の人生を取り戻そう」と伝えたい。
IT業界未経験でも、これからスキルを身につけていきたい方。
自分のキャリアを会社任せではなく、自分の意思で選び取りたい若手の方。
そして、仕事を通じて“人としての成長”も諦めたくない方。
そういう方々にとって、ルートゼロが「次の一歩目」を踏み出す場所になれたら嬉しいです。
まずは、SES業界で間違いなく名前が挙がるリーディングカンパニーになること。
その上で、日本のIT人材不足を本当に“根っこから”解決していくために、いくつかの構想を持っています。
たとえば、夜間や土日に働きたい人、ワーキングマザーの方々、地方在住の方、海外人材など、これまで十分に活かされてこなかった「潜在的な労働力」をITの力でつないでいくこと。
また、フリーランスSESと正社員モデルのハイブリッド化を進めて、働き方の自由度と安心感を両立できるエコシステムをつくっていきたいと考えています。
海外展開についても視野には入っていますが、ただ“海外に出ること”が目的にはなりません。受け入れ体制や教育体制をしっかり整えた上で、日本と世界のIT人材が一緒に活躍できる土壌を、段階的に整えていきたいと思っています。
もし今、あなたの中に「本当はこうなりたかった」「でも自分なんて…」という気持ちが少しでもあるなら、まずはその声を、ちゃんと自分で聞いてあげてほしいと思います。
僕自身、本当にいろんなことを経験してきました。それでも振り返ってみると、人生が動いた瞬間は、いつも「怖いけど、一歩踏み出したとき」でした。
夢は逃げません。逃げるのはいつも、自分の方です。
だったらせめて、「やってみたい」と思った瞬間だけでも、自分の背中を押してあげてほしい。予約ボタンひとつでも構いません。その小さなクリックが、未来を大きく変えることがあります。
そして、どんな選択をするときも、「大事な人を大事にできているか?」という問いだけは忘れずにいてほしい。
ルートゼロは、そんなあなたの挑戦を、一緒に笑いながら、時には本気でお節介を焼きながら、支えていく場所でありたいと思っています。

企業名 : 株式会社ルートゼロ
代表者 : 柴田侑亮
所在地 :
Osaka Head Office〒530-0011 大阪府大阪市北区大深町5-54 グラングリーン大阪パークタワー9F
TEL:06-6684-9188 FAX:06-6684-9189
Tokyo Office
〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町2-18-5 水道橋BUSINESS CUBE 5F TEL:03-6811-1114
Nagoya Office
〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄3-2-3 名古屋日興證券ビル4F TEL:052-269-8092
Fukuoka Office
〒810-0001 福岡県福岡市中央区天神一丁目9-17 福岡天神フコク生命ビル15F TEL:092-717-3534
設立 : 2016年3月1日
従業員数: 170名
事業内容: SES事業、制作・開発受託事業、IT診断事業、採用コンサルティング事業、人材紹介・人事派遣事業
URL : https://route-zero.com/