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【株式会社Japan PI】
小山悟郎社長インタビュー

【株式会社Japan PI】<br>小山悟郎社長インタビュー

現在のお仕事を志したキッカケを教えてください。

社会人になる前、私は物書きになりたいと考えていました。物書きになるためには、社会の闇や人生の苦境を経験する必要があると信じていました。そのため、普通の人が避けるような変わった仕事や、人生や社会の裏側を垣間見ることができる仕事に興味を持っていました。探偵業を選んだのも、その一環として飛び込んだ業界です。

小山悟郎社長の学生時代や前職でのご経験・ご経歴を教えてください。

変わり者で野生児と評されていた私は、人と同じことをするのが嫌でした。人生や社会の闇に強い関心を持ち、人間観察や社会観察に興味がありました。また、文武両道を志し、サバイバル術や格闘技に熱中しました。大学時代に取り組んでいた格闘技では怪我が多く、選手としては挫折しました。

社会観察の一環として、夜逃げの引っ越し屋、悪徳訪問販売業、人間モルモットの治験バイトなど、アウトローな業種のバイトやホームレスも経験しました。また、中国や東南アジアなどを放浪し、中国語や英語の習得にも努めました。大学卒の肩書より、実地の社会観察に魅力を感じ、大学は4年の半ばで中退しました。

探偵業にも社会観察の一環として携わりましたが、この仕事が社会観察、人間観察、語学力、アスリート的要素、などすべてを活かせる奥深い職業であることに気づき、すっかり取り憑かれました。現実主義者である私は、ドラマや映画の中の探偵とは異なり、法的なグレーゾーンを歩みながら、不可能を可能にする知的戦略と物理的作戦を融合させて任務を遂行する、リアルな探偵像を体現したいと考えています。

創業された経緯を教えてください。

1990年代後半、インターネットの普及により、探偵業の主要な広告媒体が電話帳からネットへと移行しました。この変化に対応できなかった前勤務先の経営が悪化したため、独立起業を決意しました。新しいスキルを学び、インターネットを活用した広告宣伝方法を模索し、ポスティングから仕事を得て、順調にスタートを切りました。

小山悟郎社長がモチベーションを高める為に行われている事があれば教えてください。

栄養管理と毎日のワークアウトを通じて、心身ともに最高の状態を保つことを心がけています。その結果、新しい調査スキルや知識の習得、外国語の訓練にも積極的に取り組むことができ、常に向上心を持ち続けています。探偵業においても、特にまだスキルアップが必要な分野に対して、向上心を持って積極的に取り組んでいます。

小山悟郎社長が人生を歩む上で特に大切にしていることを教えてください。

アウトローな世界で生きている以上、常に向上心を持って自己鍛錬を続けるハングリー精神がなければ生き残れないと考えています。このハングリー精神を失った時が終わりだと覚悟して日々を過ごしています。

小山悟郎社長

小山悟郎社長の座右の銘・大切にしている言葉など教えてください。

苦労は買ってでもしろ。

企業名「株式会社Japan PI」と企業ロゴに込めた想いを教えてください。

Japan PIは、Japan Private Investigation の略称で、日本の探偵の代表格でありたいと願ってネーミングしました。

株式会社Japan PIの理念を教えてください。

日本において、探偵業の収益の大半は浮気調査によるものです。これは、社会的に探偵業が主に浮気調査のニーズに応える職業と認識されていることの表れでもあります。現在の探偵業法も、主に浮気調査を想定して設計された制度です。

しかし、こうした旧態依然とした業界の体質を変え、もっと幅広い社会ニーズに応えることが求められていると考えています。具体的には、商取引、経営・人事・労務管理、所在確認、相続問題、家庭内の問題、子供に関する調査など、多岐にわたるジャンルで探偵のニーズがあります。我々は、こうした多様なニーズに対応できるスキルと知識を日々磨くことを使命としています。

理念やビジョンに込めた想いと具体的に取り組まれている事を教えてください。

日本国内にとどまっていては、業界は旧態依然としたままです。当社では、国外の顧客が過半数を占めているため、日本以外の国や地域で探偵業がどのように展開されているかをよく理解しています。そのため、常に国外の探偵業の動向や情報収集に力を入れています。

もちろん、日本が他国より優れている部分もありますが、探偵業を含む司法サービス分野は内政不干渉の原則があるため、どうしても鎖国的になりがちです。そうした保守的な業界に変革をもたらすべく、常に新しいスキルや調査ツール、探偵業の活動戦略の研究開発に努めています。そして、それを日本でも実践できるよう、日々業務に全力で取り組んでいます。

株式会社Japan PIの詳しい事業内容や強みを教えてください。

Japan PIは、最先端のITテクノロジーを活用した調査から物理的調査まで柔軟で精度の高い調査を提供している専門探偵会社です。国内調査だけでなく、海外ネットワークを活かした海外調査も提供しています。さらに法人、弁護士、投資家、保険会社、個人など、さまざまな顧客ニーズに対応する調査サービスと、各種証明書類の代行取得、翻訳・通訳サービスを含む渉外サービスまで、包括的に展開しています。

主要サービス
企業・法人向け調査
– 企業信用調査
– デューデリジェンス
– 従業員の背景調査
– 知的財産権に関する調査
– 反社会的勢力に関する調査
士業向け調査
– 訴訟に関連する証拠収集
– 付郵便送達・公示送達の現地調査
– 強制執行に伴う資産調査
– 訴訟相手や証人の所在調査
– 国外相続人の所在調査
投資関連調査
– 個人および法人の信用調査
– 投資家向けデューデリジェンス
– 不動産背景調査
保険調査
– 保険金不正受給に関する調査
– 詐欺的な休業補償の調査
– 代理店契約の不正行為調査
個人向け調査
– 親族や子供の所在確認
– 詐欺や不正行為の証拠収集
– 子供の親権の調査
– 離婚や不貞行為に関する調査
– ストーカーの調査
渉外サービス
– 公的書類の取得・翻訳(登記簿謄本、離婚証明書など)
– 外国政府のバックグラウンドチェック用指紋採取
– 国外証明書類の取得代行

興信所サービスを行う上で大切なポイントを教えてください。

私たちの業務は、個人や法人のトラブルや悩みを解決し、リスク回避を支援することで、生命、身体、財産の保護に貢献するものです。そのため、単なる利益主義に陥るのではなく、顧客の立場を尊重し、信頼を裏切らないよう、最大限の支援を提供することが求められます。私たちは、常に良識を持って業務に取り組むことを大切にしています。

他国と日本の興信所サービスの違いなどを教えてください。

探偵業の起源となる諜報活動は、軍事活動と密接に関連しており、人類の歴史の中で常に存在してきた職業だと思います。しかし、そうした諜報活動を傭兵のように民間で提供する私立探偵業は、比較的歴史が浅いものです。

私立探偵の歴史が比較的長いのは、西側諸国や旧植民地諸国であり、多くの国で探偵業のライセンス制度が整備されています。

一方、日本を含む東アジア地域では、探偵業は発展途上にあります。日本では2007年に探偵業が登録制となり、韓国では2020年に同様の登録制が導入されました。中国では探偵業が禁止されており、公式には営業が認められていません。

また、発展途上国では、探偵業という職種自体が未発達である傾向があります。

探偵業にライセンス制が導入されている国では、民事案件や刑事事件の補完業務など、探偵業が多岐にわたる業務をカバーしていますが、探偵業が発展途上の国では、その活動範囲が限定的です。例えば、日本では浮気調査が主流で、その他のジャンルは各業者が個々の裁量で細々と対応している状況です。

株式会社Japan PIのサービスの独自性や差別化について教えてください。

探偵業は、まだ社会的な認知が低いため、誇大広告や大げさな営業トークをする業者が目立つ業界でもあります。資格が不要で参入障壁が低いため、営利主義に偏った無責任なサービスを提供する業者も少なくありません。そうした中で、私たちは常に良識を持ち、誠実で透明性のある説明とサービスの提供を心がけています。

できないことはできないと正直に伝えますが、顧客を助けるために必要であれば、ギリギリの範囲で最大限の努力を惜しみません。正直さと熱意、そして日々の研究開発によって、他社に負けないサービスを提供することを目指しています。探偵業は、人々の生命、身体、財産を守る重要な役割を担う業種であり、私たちはその責任を真摯に受け止めています。

また、国外や外国人顧客の案件が過半数を占めているため、コミュニケーション能力や文化的な理解力が自然と磨かれています。この経験は、国内でのサービス提供にも生かされ、顧客のニーズをきめ細かく分析し、丁寧なサービスを提供することが可能です。さらに、バイリンガルサービスを備えているため、国外の探偵や興信所サービスの橋渡し役を果たすことができる点も、私たちの強みです。

株式会社Japan PIを運営される上で大切にされていることを教えてください。

探偵業は、社会的に怪しい業務と見られがちで、国家や警察もそのようなイメージを持っています。社会的なニーズが十分に理解されていないことから、業種自体に対する偏見や圧力が生じることもあります。コンプライアンスに従って業務を遂行することが鉄則ですが、命がけで仕事に取り組んでいるにもかかわらず、ちょっとしたミスで警察や検察から厳しい目で見られることも少なくありません。

探偵業は、ビジランテ的な要素があるため、時には困難な状況に直面することもありますが、それでも私たちは泥をかぶる覚悟で、顧客のために全力を尽くしています。事故を避けながら、最大限に顧客の力になれるよう、常に研究と準備を怠らず、トラブルを未然に防ぐ努力を続けています。

株式会社Japan PIで働く仕事のやりがいについて教えてください。

探偵業は、毎日同じことを繰り返す仕事ではなく、常に新しい解決策を見出さなければなりません。そのため、毎日がハラハラドキドキの連続で、時には良いアイデアが浮かばず、時間が無駄に過ぎてしまうこともあります。そのような時には、焦りや不安を感じ、夜もなかなか眠れないことが少なくありません。

しかし、そうした困難を乗り越え、依頼者から感謝の言葉をいただき、達成感を感じる瞬間があるからこそ、この仕事を続けています。その瞬間の喜びが、この仕事のやりがいであり、原動力です。

今まで苦労された経験、そこから学ばれたことを教えてください。

探偵業は諜報活動に近く、軍事行動にも通じる部分があります。結果を出すためには、法的にグレーゾーンな領域に踏み込んだり、物理的な危険を伴うことも避けられません。しかし、結果でしか評価されないため、ただ真面目に取り組むだけでは不十分です。時には、危険を回避し、急遽撤退しなければならない場面もあります。わずかなミスが命取りになり、厳しい状況に直面することもあります。

このような環境で働くため、常に最大の緊張感を持って業務に取り組まざるを得ません。この神経を張り詰めた状態はストレスにもなりますが、そのおかげで、平凡な人生では得られない、どんな逆境にも耐え抜く精神力と体力が養われました。

どのような方に株式会社Japan PIのサービスを届けたいですか?

私たちは、民事・刑事を問わず様々なトラブルに巻き込まれた方や、トラブル回避のためにリスクヘッジが必要な方、国際的なカルチャーギャップで問題を抱えている方に対して、最も適切で他に類を見ない調査サービスを提供することを目指しています。

今後の目標やビジョンを教えてください。

浮気調査以外の分野で探偵業が活躍できるジャンルを開拓し、企業取引や労使問題、相続問題などのリスク管理を含む幅広いサービスを提供することを目指しています。特に国外や外国人向けのサービスを強化し、AIの発展を活用して言語の壁を取り払い、より多くの顧客ニーズに応えたいと考えています。

この記事を読んでいる方にメッセージをお願いします。

日本では、探偵業はライセンス制がなく、社会的な認知度も低い業種です。しかし、探偵業は国際的な経済活動、経営、人事、相続問題、家庭内の問題、さらには親族の再会に至るまで、幅広く深い社会ニーズに関わる重要な業務です。

多くの人が「浮気調査ばかりやっている業種」というイメージを持っていますが、その認識を一新し、探偵業の多様性と社会的重要性を知ってもらいたいと考えています。

株式会社Japan PI ロゴ

企業概要

企業名 : 株式会社Japan PI

代表者 : 小山 悟郎

所在地 : 東京都新宿区北新宿2-6-20-504

設立  : 2002年10月

事業内容: 興信所,信用調査所,商業興信所,秘密探偵社,私立探偵

URL  : https://www.japanpi.com/ja/

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